2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞の機械的刺激受容機構における細胞膜の裏打ち構造の役割
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16591822
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
池亀 美華 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70282986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江尻 貞一 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (40160361)
山本 敏男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107776)
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Keywords | 機械的刺激 / 骨芽細胞 / 細胞骨格 / 細胞皮質 / 微細構造 / 組織化学 / アクチン / 骨縫合部 |
Research Abstract |
本年度は昨年に引き続き、マウス頭頂骨矢状縫合部における、骨芽細胞及びその前駆細胞の細胞膜近傍にみられるアクチン線維を主な構成成分とした細胞皮質の構造ならびに、伸展刺激によるそれらの変化について、組織化学的に検索し、以下のような結果を得た。 1.アクチンの細胞皮質局在 生後3-4日齢マウス頭頂骨を左右一対として切り出し、矢状縫合部に約0.2gの伸展刺激をバネ装置によって加えた状態で3時間あるいは6時間培養し、アクチンの局在を観察した。その結果、6時間では成熟骨芽細胞、前駆細胞の細胞皮質におけるアクチンの集積は増加し、線維芽細胞のストレスファイバーは太さを増したが、3時間では細胞の外形が変形するのに伴って、アクチンの形態も変形しただけで明らかな増加はまだ認められなかった。 2.カドヘリン、ビンキュリン、βカテニン(細胞接着関連因子) カドヘリンは0,3,6時間群において、細胞同士が密接する骨芽細胞で、細胞膜に沿って強く検出された。一方、βカテニン、ビンキュリンは伸展刺激開始30分以後で、骨芽細胞の細胞膜にそって明瞭に検出されるようになった。しかし、βカテニンの核への局在は認められなかった。 3.パキシリン(シグナル伝達関連因子) パキシリンは、0時間では骨芽細胞には少なく、縫合部中の線維芽細胞様細胞に認められたが、伸展刺激により骨芽細胞にも認められるようになった。 以上の他、ERK、FAK、PKC、p-ERK,p-パキシリン、フィラミン等についても検討中である。
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Research Products
(1 results)