2004 Fiscal Year Annual Research Report
口腔前癌病変に対する5-アミノレブリン酸による光線力学療法の検討
Project/Area Number |
16591990
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
田中 秀生 国立大学法人浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (30362205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 賢二 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 教授 (60094166)
加藤 文度 国立大学法人浜松医科大学, 医学部, 助教授 (60204492)
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Keywords | 光線力学療法 / 5-アミノレブリン酸 / 口腔前癌病変 |
Research Abstract |
基礎実験 1)投与法・・・5-アミノレブリン酸の投与法について考察した。静注では薬剤が強酸性であることから、重炭酸ナトリウム緩衝液にてpHを調整した後静脈内投与を行った。しかし、pHを中性に調整すると、5-アミノレブリン酸の構造が変化し薬効がなくなることがわかり、投与前の準備法を再検討する必要が生じた。内服投与と局所塗布については、いずれも可能であって、概ね同等の薬剤吸収が得られることがわかってきた。 2)薬剤の吸収・取り込み・・・5-アミノレブリン酸の内服投与および局所塗布では概ね同等の薬剤濃度が得られた。また驚くことに、局所塗布から一定時間後に薬剤を洗い流しても、プロトポルフィリンの生成が洗い流さない場合とほぼ同様に観察されることがわかった。このことは、臨床で使用する際に大きな利点となると考えている。しかし、至適投与量を厳密に決定するには至っておらず、継続実験が必要である。 3)薬剤の局在・・・薬剤の局在については、凍結切片の蛍光顕微鏡像から、粘膜上皮層にプロトポルフィリンの集積が見られることが確かめられた。粘膜基底層より深部にはほとんど集積がないように思われた。 4)非観血的薬剤取り込み評価・・・分光測光分析装置PMA-11の実験用改良が予定通り進まず、結果が出ていない。特に、励起光の光源の問題と、励起光照射と蛍光の測光とのタイミングの問題が浮上した。 5)治療効果・・・これまでに家兎正常皮膚での反応は確かめた。上皮の軽度の浮腫を認めた。舌粘膜については、治療用励起光光源が使用できず、十分な実験が出来ず、結果がでていない。継続実験が必要である。
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Research Products
(1 results)