2005 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの急病時に役にたつ保護者として必要なフィジカルアセスメント能力の育成
Project/Area Number |
16592127
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Research Institution | Yamaguchi Prefectural University |
Principal Investigator |
丹 佳子 山口県立大学, 看護学部, 講師 (70326445)
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Keywords | 子どもの急病 / 保護者 / 判断 / 受診 / 保育園児 / アセスメント / 教育教材 |
Research Abstract |
本研究は、保護者として必要な、子どもの急病時に役立つフィジカルアセスメント能力育成のための教育内容・方法を明らかにし、その効果を実証することを目的としている。平成17年度は、子どもの急病時の判断に必要な観察の視点を明らかにする目的で、平成16年度に行った調査のデータを分析し、それをもとに教育内容を検討した。 平成16年度に実施した質問紙調査における自由記述「子どもの急病時の対応や判断に関する保護者の思い」を肯定的意見と否定的意見に分類した結果、否定的意見と肯定的意見を分岐している要因に、「判断基準をもっている」「かかりつけ医を上手に利用している」「複数の医療機関を使い分けている」「電話相談などの存在を知っている」などであった。このことから、保護者への教育内容として、判断基準と対応、受診のために必要な情報を得る方法(夜間利用可能な医療機関案内の電話番号やURLなど)、電話相談の利用方法などが必要であることが明らかになった。また、これらの内容を保護者にどう伝えるかについては、当初、インターネットなどを考えていたが、アクセスに時間がかかる、利用者が限られるという短所があり、多くの保護者に向けた教材にならない可能性がある。そこで、いつでもどこでも、特別な道具なしに短時間にアクセスできる教材をめざし、手に取れるサイズのパンフレットの作成を試みた。イメージとしては、冷蔵庫に磁石でとめておいて保管してもらえる、あるいは母子健康手帳と一緒にバックの中に入れておいてもらえる気軽さを目指して作成した。作成したパンフレットは、小児科医であり、小児の保護者向けの本を数多く執筆されている山田真氏に校閲を依頼し、改良の視点などのアドバイスを受けた。現在、それをもとに改良を行い、試行にむけてのプログラムを検討しているところである。
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