2004 Fiscal Year Annual Research Report
退院後がん患者・家族への教育とサポートプログラムの質評価・向上に関する研究
Project/Area Number |
16592217
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上原 ます子 信州大学, 医学部, 教授 (10203473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸口 ミサエ 国立看護大学校, 教授
征矢野 あや子 国立大学法人信州大学, 医学部, 講師 (20281256)
森 一恵 大阪府立看護大学, 看護学部, 助教授 (10210113)
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Keywords | がん患者・家族 / サポートプログラム / 質評価 / 教育プログラム / コーピング / グループアプローチ |
Research Abstract |
退院後がん患者・家族への教育とサポートプログラムの質評価を以下のように実施し、有用な知見が得られた。 (1)実施担当者調査:全国9箇所のプログラム実施担当者を対象に構造と過程の側面の評価を内容とする質問紙調査を実施し、86名から回答を得た。量・内容分析の結果、構造的課題としてはファシリテーターなどの実施担当者の確保、会場等の物理的・経済的問題が多く、過程に関する課題として、プログラム内容に関連する医療の進歩と参加者ニーズの多様化に対応した教育内容改変の必要性、実施担当者の質向上の必要性、プログラム実践による効果の実感と現在実施している参加者による評価結果との乖離などがあり、プログラム実践を通じて、担当者が患者・家族の実態や本音を理解し、個人ごとに異なる生き方や価値観と接して、日々の看護実践に効果を及ぼしているという実感も多く回答され、今後さらに詳細な分析を進める予定である。 (2)参加者調査:プログラムに組み込まれている無記名の満足度およびコーピング指標による5年間の参加者247人の評価結果を参加形態、参加動機、患者・家族、性・年齢などにより分析し、コーピング変化は参加動機と有意に関連し、各セッションの目標達成は患者に高く、参加満足度も家族はやや低い傾向を示すことから、プログラム開始時の動機付けの重要性、特にグループワークにおける家族へのアプローチの工夫などがプログラム実践の向上に有用な示唆が得られた。 (3)アメリカにおけるプログラム実践を学び日米の共同評価の検討:アメリカがん協会ミネソタ支部における本プログラムのインターネット、CDロム、女性に特化などの多様な実践に参加し、日本におけるがん患者・家族の多様化するニーズに対応するプログラム提供のあり方への指針が得られた。また、評価指標に関して共同検討した。
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Research Products
(1 results)