2005 Fiscal Year Annual Research Report
退院後がん患者・家族への教育とサポートプログラムの質評価・向上に関する研究
Project/Area Number |
16592217
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上原 ます子 信州大学, 医学部, 教授 (10203473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
征矢野 あや子 国立大学法人信州大学, 医学部, 講師 (20281256)
森 一恵 大阪府立大学, 看護学部, 助教授 (10210113)
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Keywords | がん患者・家族 / サポートプログラム / 質評価 / 教育プログラム / コーピング / ニーズ調査 / グループアプローチ |
Research Abstract |
1.長野県における退院後がん患者・家族の学習・支援ニーズ調査 長野県内の<がん患者・家族を対象とした教育とサポートプログラム>を開始するいあたり、県内9病院を退院するがん患者・家族140人、および4がん患者会の患者220人を対象に退院後の支援と学習に対するニーズ調査を郵送で実施した。解答は病院調査65人(回収率46.4%)、患者会調査91人(40.9%)から得られた。その結果71.8%が退院後に療養生活上の悩みや困難を抱え、相談等によって充分な解決には達していない現状が示された。また、退院後に望む支援として、「同じ悩みを持つ患者・家族どおしの交流」と「病気に対する専門的な相談」が約半数で最も多く、次いて「他の患者・家族の体験を聞きたい」と「精神的な悩みに関する専門的相談」が1/3、「病気に関する情報を得られる場」などが多かった。また、<がん患者・家族の教育とサポート・プログラム>への酸化希望は回答者の63.6%と高いことが明らかになり、今回の調査で見出されたニーズを反映させたプログラム内容を構築することが、地域のニーズに適合したプログラム実践に繋がるものと考える。 2.<がん患者・家族への教育とサポートプログラム>の実践と評価のための準備 (1)プログラム実践組織の構築:県内のがん患者を多く診療する病院、緩和ケア病棟、訪問看護ステーションおよび県看護協会等協力組織に働きかけ、9病院、3機関から約30人の協力者が参加し、教育媒体の作成や印刷などプログラム開始に向けた準備をすすめ、同時に評価指標の検討を開始した。 (2)プログラム開始に向けた教育カリキュラムの検討と開始:プログラム自体の学習と構成する概念や理念に関する講師による学習会の開催、ファシリテート能力向上のための研修、及び東京・大阪で開催されているプログラム実践の体験的学習などをすすめた。
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