2016 Fiscal Year Research-status Report
没入型仮想環境技術を活用した寸法感学習スキーム「スケトレ」の開発とその効果の実証
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16K16332
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| Research Institution | Kushiro National College of Technology |
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Principal Investigator |
馬淵 大宇 釧路工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (50757458)
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| Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | VR / 仮想環境 / ヘッドマウントディスプレイ / 寸法感 / デザイン / 教育 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
建築やデザイン教育において、空間や物の寸法（数値）と実際の広さや大きさ（イメージ）を一致させること（寸法感の習得）は非常に重要とされてきた。このため従来は、図面や模型を用いた演習が行われてきたが、建築空間のような大きな空間を再現し演習することは難しく、この寸法感教育には長い時間がかかっていた。本研究では、新たに没入型仮想環境技術を活用することで、【スケトレ（スケールトレーニング:寸法訓練）】を開発し、その評価を通して、新たな寸法感教育の実現を目指している。
平成28年度の研究実施計画に基づき、下記の2項目において成果を得た。
（１）没入型仮想環境装置の構築：没入感の高い仮想環境を表示するOculus Riftと手掌の位置情報を感知するLeap Motionにより提示装置を構築し、仮想環境高速描画PCに接続することで、スケトレのハードとなる没入型仮想環境装置を構築することに成功した。
（２）スケトレ基盤プログラムの構築：仮想環境構築ソフトとCG製作ソフトを用いてスケトレ全般に共通するプログラム（手掌や寸法の仮想表示, 手掌の動作による移動等）を構築することに成功した。
当初予定していた研究実施計画の通りに、以上の2項目が完了したことにより、仮想環境上で体験者が行動することが可能になった。つまり、スケトレの没入型仮想環境装置においてスケトレ基盤プログラムを実行することにより、体験者は擬似的に見える手掌を移動したい方向へ差し伸べることで、仮想環境上を自由に移動しながら見てまわることが可能になった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4年間の研究期間で採択いただいたこともあり、無理のないペースで順調に研究は推移している。研究協力者からの適切な助言も受けることができ、現段階では大きな問題もなく、スケトレの基礎となる部分が構築できた。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成28年度以降は、スケトレ基礎プログラムの上で実行される、具体的なコンテンツの作成とその評価を行っていく。今後、具体的に検討が必要な箇所とその対応策は、主に以下の2点である。
1点目は、多数のスケトレコンテンツの作成についてである。スケトレの量編（多数の単純な空間）と質編（少数の著名な近代建築物）を、今後CGモデルとして作成する必要ある。また、そのCGモデルをVRへ変換し、単純操作でモデルを切り替えられるようにする必要がある。これの対応策として、研究協力者からの助言をいただきながら、最初の段階でスケトレコンテンツの作成方法について十分に検討する必要がある。そして、作業手順の効率化し、その手順をマニュアルにすることで、短時間で質の高いスケトレコンテンツの作成を行う。
2点目は、所属機関の変更に伴う具体的な検証方法の変更についてである。今後、完成したスケトレコンテンツから順次、その教育効果の検証を行う必要がある。しかし、平成29年より所属機関が変更になったため、申請当時に前提していた研究環境と現況が異なる問題が発生した。具体的には、実験に使用することを予定していた実験施設が使えなくなったことや、被験者の属性が異なること、スケトレの導入を予定していた担当する演習科目の運用形態が変化したこと等である。これの対応策として、新しい所属機関の研究・社会連携室等に相談して、旧所属機関と同等、もしくはそれ以上の研究環境を模索する。もし、申請時の環境が整わず当初の方法では適切な評価が難しくなった場合、検証方法自体を再検討してスケトレの教育効果を適切に評価する。
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| Causes of Carryover |
主な理由は、旅費の支出額が申請時の想定よりも小さくなったことにある。当初予定していた研究打ち合わせの回数が少なくて済み、また事前予約により航空運賃単価を低く抑えられたことが要因である。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後作成するスケトレコンテンツを充実させるため、研究協力者を雇用するための経費として使用することを計画している。
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Research Products
(1 results)
