2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17206037
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中里 和郎 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (90377804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚越 一仁 名古屋大学, 理化学研究所, 単分子伝導サブチーム・リーダー (50322665)
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Keywords | 単分子 / アナログCMOS回路 / DNAチップ / DNA電気特性 / 温度セルアレイ / 拡張ゲート型MOSFET / ハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
分子とシリコンCMOS集積回路と融合することにより新しいデバイスを創成するため、分子の電気的性質をオンチップで精度良く計測する技術の開発と、すべて電気的に処理するバイオチップの実現を目標に研究を進めた。 1.単分子のオンチップ計測技術 1個の分子による信号は微弱であり、精度良く安定に検出するには、分子直下でオンチップ計測する必要がある。これを行うためのアナログCMOS回路を設計し、VDECを通して標準CMOSプロセスでチップを作成した後、電子線描画や自己組織化単分子膜を用いた分子定規法により、15nmのナノギャップ電極を形成した。対象分子として数GΩの電気抵抗を持つポリオクチルチオフェン(Poly(3-octylthiophene-2,5-diy1))を用いた。CMOSアナログ集積回路により低インピーダンス信号に変換して外部に伝えることにより、高いS/N比、高速計測が可能となった。 2.電荷検出型バイオチップの研究 バイオ分子の特異的結合を電荷として検出するための新しいCMOSアナログ集積回路を提案(特許出願)し、試作によりその動作を実証した。バイオ分子の反応検出に拡張ゲート型MOSトランジスタを用い、その保護回路およびバイオ反応を電気信号に変換する回路を消費電力10nW(従来の1/1000)で実現し、超並列・高スループットでバイオ分子の検出が行える見通しを得た。バイオ分子の検出課題である拡張ゲート電荷の初期化方法を検討した。初期化を行わない場合には検出信号に近い150mVのばらつきがみられるが、初期化を行うことによりこのばらつきをキャンセルすることができることを実験で示し、初期化を行う新しい方式を提案した。
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Research Products
(2 results)