2006 Fiscal Year Annual Research Report
ユーザーの心を読む脳認知計算的ユーザーインターフェースの研究
Project/Area Number |
17300084
|
Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
大森 隆司 玉川大学, 学術研究所, 教授 (50143384)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 康一郎 北海道大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (00262949)
岡田 浩之 玉川大学, 工学部, 教授 (10349326)
石川 悟 北星学園大学, 文学部, 講師 (30344477)
|
Keywords | 意図推定 / 他者モデル / 対戦ゲーム / 自動車運転 / 戦略決定 |
Research Abstract |
人間は他者の心の状態を,その微妙な動作から推定できる.これは,人は他者心についてのモデルを持ち,他者の動作をそのモデルに基づき解釈するためと考えられる.このような他者の心的プロセスのモデルは現在,工学的に実現及び利用可能なレベルではほとんど知られていない. 本研究で我々は,自己の認知過程を計算モデル化し,それと他者の行動との比較でその背後にある内部過程を知る手法を開発し,性質の異なる二つの領域での有効性を示すことを目指し,(1)脳認知計算による他者推定手法の定式化,(2)ゲームを用いた手法の特性評価[基礎研究],(3)自動車運転という実状況での評価[展開研究]を行なった. [基本計算モデル]自己の行動決定システムの学習の完了後,その構造をコピーした形でその瞬間のタスクで利用する他者モデルの構造と初期値が定まる.しかし自己の行動決定の方略は一般に複数あり,それに対応した形での他者の行動決定の方略も複数ある.自己と他者の行動決定方略がミスマッチである場合,両者の共同作業はその意思にかかわらず不適当になる.そこで,両者の行動と成果を観察することで,他者の方略に合わせた自己行動決定方略を動的に決定する方式を開発した(分担 大森:玉川大,山内:北大). [TVゲーム]対戦型ゲームに基本モデルを適用し,他者の行動決定過程を動的に推定する方式の妥当性を検討した。他者は,対戦相手である自己の振る舞いとゲームの結果から主体的に戦略を変更するものとしてモデル化し,その主体性をパラメータで表現するモデルを提案した(分担 山内:北大,岡田:玉川大). [運転者モデル]実車での運転中の運転者または助手席の擬似運転者の視線の動きを実地に計測し,基本計算モデルと同等の行動決定器の動作が実際に可能であるか検討した(分担 石川:北星学園).
|
Research Products
(7 results)