2005 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病アミロイドタンパクの分子イメージング
Project/Area Number |
17300114
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森 啓 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10159189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 貴美 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (10305633)
渡邊 恭良 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40144399)
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Keywords | 認知症 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / 神経科学 / 画像化 / PET |
Research Abstract |
アルツハイマー病の脳病理学的な特微はアミロイドの異常沈着である。従来から死後の脳組織を取り出して、顕微鏡観察することで確定診断となり、進行度を判断することができた。本研究は生前の状態でアミロイドを画像化することを目的としている。このために、アミロイドと特異的に開発する色素であるチオフラビンあるいはコンゴレッドを改良し、脳血管関門を通過するように改変した化合物を合成し、放射能標識したものを用いて、PET画像を解析しようとするものである。初年度である本年度は、研究対象となるアミロイド老人斑を有するマウスの調製とリガンドとなる化合物の試験管内でのアミロイド結合試験を中心に実施した。その結果、モデルマウス脳内にアミロイド老人斑が蓄積していることが確定し、検査対象としての動物の準備を整えた。また、リガンド化合物についても、ELISAプラスチックプレートを用いたin vitroでの実験系で(E)-3-スチリルピリビジン誘導体およびスチルベン誘導体がアミロイドと高度に特異的に結合することを明らかにした。放射性ヨード標識したリガンドを用いて、マウス脳組織へのすみやかな移行と排出を観察することができた。さらにアルツハイマー病脳組織をもちいてリガンド化合物とアミロイド抗体の染色結合性を比較検討し、高度にアミロイド異常沈着物への結合を蛍光顕微鏡で観察することに成功した。これらの化合物の性質についても専門学会に口頭発表するだけでなく英文論文として国際誌に発表することができた。
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Research Products
(4 results)