2006 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病アミロイドタンパクの分子イメージング
Project/Area Number |
17300114
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森 啓 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10159189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 貴美 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (10305633)
渡邊 恭良 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (40144399)
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Keywords | 認知症 / 脳・神経 / 脳神経疾患 / 神経科学 / 画像化 / PET |
Research Abstract |
認知症の代表疾患としてのアルツハイマー病の社会的意義を考えるとき、医療現場での正確さ、迅速な対応、コスト面など大きな課題がある。とくに診断法の新規開発に関する本研究の重要性は年を追って増してきているのが実情である。本研究は生前の状態でアミロイドを画像化することを目的としている。このために、アミロイドと特異的に開発する色素であるチオフラビンあるいはコンゴレッドを改良し、脳血管関門を通過するように改変した化合物を合成し、放射能標識したものを用いて、PET画像を解析しようとするものである。本年度では、初年度成果としての実際のモデルマウスでのアミロイドイメージングPET画像解析を進めることができた。まず、マウス脳組織へのすみやかな移行と排出が、複数のリガンドについて観察した。さらに本年度の特徴は、PIB化合物を用いたヒトを対象とした臨床研究を始めることができた点である。現在、30例以上の症例数を経験しており、アミロイドイメージング経験数は、日本国内で一番である。世界的には豪・メルボルン大学オースチン病院での経験数が50例を超えており、同病院の主任研究考Villemagne博士との相互訪問から、本研究のグローバルな位置づけを確認できた。これは今後の研究の推進にとって、大きな成果であると考えている。臨床成果の一部は、現在専門誌に投稿中であり、学会でも口頭発表する予定である。
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