2005 Fiscal Year Annual Research Report
骨軟骨移植術後の荷重と運動開始が軟骨硬度および関節可動域に及ぼす影響
Project/Area Number |
17300185
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒木 裕士 京都大学, 医学部, 教授 (20170110)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 泰彰 京都大学, 医学研究科, 講師 (90293860)
|
Keywords | 超音波 / 軟骨 / 硬度 / 骨軟骨移植術 / 家兎 / 膝 / 加齢 |
Research Abstract |
日本白色家兎を用い,荷重モデルと非荷重モデルを作製する計画で実験を進めた.しかし非荷重モデルでは,ハンモックに吊されるストレスが原因と推測される死亡例が多発した.そこでやむなく荷重モデルについてのみ実験を実施した.また無処置家兎の膝関節軟骨の加齢変化を調べた. 方法: 1.荷重モデル:家兎に骨軟骨移植術を実施した.現有のOATS (Arthrex, USA)を用い家兎の左膝蓋大腿関節の大腿関節面側に直径5mmのレシピエントホールを作った.右膝蓋大腿関節の大腿面側から直径6mmの骨軟骨プラグを採取してレシピエントホールに移植した.術後は荷重を自由として飼育した.このモデルでは家兎が下肢に荷重するため大腿四頭筋が収縮し膝蓋骨は関節面に強くに強く押し付けられる.したがって移植プラグは荷重を受ける. 2.無処置モデル:無処置の家兎の膝関節軟骨加齢変化(3週から2.5年)を調べた. 3.超音波装置を使用してプラグ軟骨の硬度,表面粗さ,および厚さを測定した.測定を終えた標本を中性フォルマリン固定して3週間EDTA脱灰し,パラフィンに包埋して,ミクロトームで切り出し,HE染色,サフラニン0染色,タイプIおよびタイプIIコラーゲン染色して軟骨組織を評価した. 結果: 荷重モデルではプラグ沈下は最小であった.24週後のプラグ生着は良好であり,サフラニン染色性も良好に保たれていた.超音波硬度指標は一過性に低下したが24週後に回復した.無処置モデルでは測定部位によって超音波硬度指標に差が認められた. 無処置モデルの結果を論文としてまとめOsteoarthritis and Cartilageに投稿したところ受理され,掲載予定となった. 2006年3月23日からin press版でダウンロード可能である.
|
Research Products
(1 results)