Research Abstract |
本年度は,前年度に引き続き,モスクワ・RGA所蔵のマルクス/エンゲルス文書のうち,『共産党宣言』関係資料を中心に調査し,その書誌的データを採取するとともに,画像データの整理を行う。また,ベルリン・BBAW,社会史国際研究所(アムステルダム)およびカール・マルクス・ハウス(トリア)の協力を得て,各国語版『共産党宣言』の収集も継続して行った。具体的には,データベース制作のために以下のことを行った。 (1)前年度の調査をもとに作成した作業フレームに基づき,収集したデータをデータベース化するにあたって,データを補完するための調査を行った。 (1)平成18年7月末から8月初めに本研究スタッフ(窪俊一,大村泉)がモスクワ・RGA,ベルリン・BBAW,アムステルダム・社会史国際研究所,カール・マルクス・ハウス(トリア)を訪問し,V.フォミチョフ(RGA主任),M.ノイハウス・IMES事務局長,R.ヘッカー・BBAW研究員,クロースターマン社会史国際研究所所長およびブービエ所長と打合せ会議を行った。 (2)ベルリン・BBAW,社会史国際研究所(アムステルダム),モスクワ・RGA,カール・マルクス・ハウスと協力して現地で各国語版『共産党宣言』の撮影・収集を行った。 (2)データベース試作版の作成 ベルリン,アムステルダムおよびモスクワでの検討会議に基づいて,本研究申請者窪を中心にデータハース試作版作成のためのフレームを作成した。 (3)上記で収集したデータを検討するための国際シンポジウムの開催 ・平成18年12月9日,東京(立教大学)において「『共産党宣言』の普及と影響の歴史」をテーマとする国際シンポジウムを開催した。 ・この会議には,日本(研究代表者の窪および研究分担者の橋本)が研究成果を発表すると同時に,中国,イタリア,ドイツからの研究者によって各国における「共産党宣言」の受容について報告が行われた。
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