2005 Fiscal Year Annual Research Report
ベンチャー企業と大企業の顧客志向とイノベーションの成果に関する国際比較研究
Project/Area Number |
17330100
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
川上 智子 関西大学, 商学部, 助教授 (10330169)
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Keywords | ベンチャー企業 / 顧客志向 / 国際比較 / 成功要因 / イノベーション |
Research Abstract |
研究初年度の2005年度は,国内外の文献レビュー,日米中3カ国におけるヒアリング調査および研究会・講演会等への参加による事例研究,概念モデルの構築などを中心に研究活動を行なった。 まず文献レビューに関しては,ベンチャーはJournal of Business Venturing他,顧客志向はJournal of Marketing他の専門ジャーナルを参照して先行研究を精査し,本研究の位置づけを検討した。顧客志向については,大企業対象の研究成果をまとめた著書を2005年8月に刊行し,その校正段階において最新の研究動向を確認した。2006年2月にはフロリダで開催されたAMA(全米マーケティング協会)の国際カンファレンスでその成果の一部を報告した。 次に事例研究については,日本では2005年8月・11月に,関西ニュービジネス協議会の協力で「起業のススメ」研究会を実施し,ベンチャー創業者を招いて話を聞いた。また,経済産業省や近畿経済産業局におけるヒアリングを通じ,産業クラスター政策の現状も把握した。『日経ベンチャー』の記事に基づく事例検討も行なっている。 アメリカ企業については,2005年9月にシアトルで現地のベンチャー経営者を招いたセミナーを開催した。また2005年10月にカンザスシティで開催されたアントルプルナー・アワード・オブ・ザ・イヤーに出席し,ヘンリー・ブロック氏を初めとするベンチャー経営者の話を聞いた。 最後に中国企業については,2005年7月にJETRO北京センターで中国ベンチャー企業についてのヒアリングを実施した。また,中国におけるデータ収集の可能性を探るため,海外協力研究者を通じて現地の研究者に協力を依頼した。 以上の文献レビューと事例研究に基づき,2005年度の後半は,概念モデルの構築と測定尺度の検討を行なった。2006年度は各国でデータ収集を行なう予定である。
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Research Products
(2 results)