2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360139
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木村 健二 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (50127073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 基史 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00346040)
中嶋 薫 京都大学, 工学研究科, 助教 (80293885)
|
Keywords | ひずみシリコン / 高分解能RBS / シリコン初期酸化 |
Research Abstract |
高分解能RBS装置の超高真空散乱槽内でひずみSi(001)を通電加熱法によりフラッシュアニーリングすることにより、ひずみシリコンの清浄表面を準備した。表面はRHEEDにより2×1構造が形成されていることを確認した。この清浄ひずみSi(001)上ヘゲルマニウムのエピタキシャル成長を行い、その場で高分解能RBS観察をおこなった。また、比較のために通常のSi(001)をもちいて、同様の測定をおこなった。これらは、昨年度の予備的実験で見いだされた、ひずみによるゲルマニウム拡散の促進効果を確認する目的で行った。その結果、通常のシリコン上の成長に比べて、ひずみの存在により下地シリコン結晶内部へのゲルマニウムの拡散が促進されていることが示される結果が得られた。 これらの研究と並行して、高分解能RBS装置の超高真空散乱槽へ通常の酸素ガスと酸素18の同位体ガスを良く制御した条件で導入することが可能なように装置の改良を行った。この装置を用いて、フラッシュアニーリングにより清浄表面を準備した、ひずみsi(001)と通常のsi(001)へ酸素の暴露を行い、酸化初期過程を高分解能RBSによりその場観察を行った。まず、室温と640℃における酸素の飽和吸着量を調べたところ、ひずみシリコンと通常のシリコンでは差がないことを見出した。 次に、室温における酸化過程を詳細に調べる目的で、12ラングミュアの酸素暴露を行った時と、さらに18ラングミュアの追加の酸素暴露を行ったときの、酸素の吸着量について測定を行ったところ、12ラングミュアではひずみシリコンと通常のシリコンで差が見られないが、計30ラングミュアの酸素暴露のときには、ひずみシリコンの酸素吸着量が通常のシリコンより多いことがわかった。この結果は、吸着サイトによりひずみの効果が異なることを示していると考えられる。
|
Research Products
(2 results)