2006 Fiscal Year Annual Research Report
レーザープラズマ軟X線による透明材料のナノ加工とナノ物質創製
Project/Area Number |
17360348
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
牧村 哲也 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (80261783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 浩一 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 教授 (10116113)
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Keywords | 透明材料 / 無機材料 / 軟X線 / ナノ加工 / レーザープラズマ / 光源技術 / 精密部品加工 |
Research Abstract |
本研究ではナノスケールでの透明材料の加工および物質の創製/造形を行うことを目的とし,これを実現するために波長が10nm程度の軟X線を用いた光直接加工法に着目した。軟X線源として安価で高輝度であるレーザープラズマ軟X線を採用した。平成18年度は様々な材料の加工の可能性を明らかにすることおよびシリカガラスのアブレーション加工を中心としたアブレーション過程を明らかにすることを計画した。パルス軟X線は,パルス幅が7ns,パルス当たりのエネルギーが500mJ/pulse前後のNd : YAGレーザー光をTaターゲットに集光照射することにより発生させた。この軟X線を楕円ミラーにより集光し,試料に照射した.その結果,幅が50nm,アスペクト比1の溝をシリカガラス上に作製できた。よりアスペクト比が高い構造を作製するためには,10nm前後の波長が短い光のみを照射する必要があることを明らかにした。さらに,シリカガラスに加え,CaF2,LiF, Al3O3, LiNbO3, Si,シリコーンゴム,極低熱膨張セラミックスガラスを10nm/shotから150nm/shotの範囲でアブレーション加工が可能であることを明らかにした。また,炭素系ガスを原料とした軟X線照射によるグラファイトの成長を試みた。シンクロトロン放射光照射では,グラファイトが成長するが,本研究で用いたレーザープラズマ軟X線照射では,成長しない。200eV以上の光子エネルギーを持つ軟X線がグラファイトの成長に重要であることが示唆される。シリカガラスのアブレーション過程を調べたところ,中性のSi原子やO原子が放出されることを明らかにした。したがって,穏やかに原子状に解離することが示唆される。
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Research Products
(5 results)