2005 Fiscal Year Annual Research Report
タンデム型POD推進器を有した新しい電気推進内航船の開発研究
Project/Area Number |
17360419
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小瀬 邦治 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40034409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安川 宏紀 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40363022)
新宅 英司 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50263728)
平田 法隆 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80181163)
CASTRO JUN TABERN 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60363024)
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Keywords | 電気推進船 / 内航船 / POD推進器 / タンデム型 / 推進性能 / 操縦性能 / 水槽試験 / 千祥 |
Research Abstract |
本研究では,電気推進内航船でPOD推進器を活用した推進効率の改善を検討する。特に,2つのPOD推進器を前後にかつ2重反転となるように配置させる方式(タンダム型と呼ぶ)に着目し,このタンデム型POD推進器を有する船舶(タンデム型POD船と呼ぶ)の推進性能と航行安全性(操縦性能)について検討を加える。タンデム型のPOD推進器は2重反転型形式となるので,高い推進効率が期待される。 国内初の電気推進船「千祥」をベースにタンデム型を図った「タンデム千祥」の船型計画を行い,模型船を作成して,広島大学船型試験水槽で抵抗・自航試験を行った。その結果をもとにプロペラ設計を行った。比較のため,「千祥」に関する水槽試験も実施した。その結果,タンデム化により,推進性能が2-3%向上することが分かった。 さらに,操縦性に関する基礎となるデータを取得するため,「千祥」模型船を用いて,広島大学船型試験水槽で拘束模型試験を実施した。試験は,1.オリジナル「千祥」,2.センタースケグを小さくした場合,3.舵を無くして首振り型のPODとした場合,の3パタンについて実施した。オリジナル「千祥」は針路安定であり,操縦性に問題ないが確認された。一方,センタースケグを小さくすると,推進性能は向上するものの針路安定性が著しく損なわれること,舵を無くして旋回型のPODとしても同様に針路不安定となることが明らかとなった。この種の船におけるセンタースケグならびに舵の重要性が確認された。同時に,シミュレーション計算のための基礎データが取得された。 次年度では,「タンデム千祥」の操縦性試験を実施するとともに,それらの試験結果をベースに「千祥」「タンデム千祥」の改善を図る。
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