2005 Fiscal Year Annual Research Report
昆虫における遺伝子ターゲティングの分子機構とその効率的利用
Project/Area Number |
17380037
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
日下部 宜宏 九州大学, 農学研究院, 助教授 (30253595)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河口 豊 九州大学, 農学研究院, 教授 (80038306)
李 在萬 九州大学, 農学研究院, 助手 (50404083)
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Keywords | カイコ / ターゲティング / 相同組換え / 昆虫 / 遺伝子破壊 |
Research Abstract |
遺伝子ターゲティングに関わる新規遺伝子の探索については既存のアッセイ系に加えて、新たな遺伝子スクリーニング用の系を構築している。この系は、レポーターとしてPuroDsRed(赤色蛍光を発しPuromycin耐性)とZeoGFP(緑色蛍光を発しZeocin耐性)を用い、ZeoGFPを発現している細胞に遺伝子ターゲティングが成功した場合にのみ赤色蛍光を発しPuromycin耐性に形質転換されるアッセイ系で、レポーター系の構築が終了した。 遺伝子ターゲティングは、基本的には相同組換えと共通の因子を利用すると考えられる。そのため、組換えが開始される切断点の保護とその切断点を非相同末端結合による修復ではなく、結果としてのターゲティングを含む組換え修復系へとリクルートする遺伝子が初期反応に関わると想定される。そこで、MRE11、RAD50、NBS1、RAD52、CHK2、BRCA2、ATMなどの既知遺伝子を用いて、当該遺伝子の過剰発現やノックダウンによるターゲティング効率の解析や組換え修復経路選択性の変化を解析し、各遺伝子の役割を明らかにする。これらの中でも、カイコBRCA2が相同組み換えに深く関与していることが同定できたため、同一経路に関わると予想されるFancD2についても遺伝子クローニングを行い、相同組み換えにおける機能を解析中である。 同様にホリデイジャンクションの形成を含む中期反応に関わる遺伝子や終期反応である組換え中間体の解離に働く遺伝子についても、中期反応遺伝子としてはRAD51、DMC1、MSH4、MSH5、RPA複合体、終期反応遺伝子としてはMUS81とMUS308の構造解析、発現解析を終了した。また、初期反応遺伝子としてSPO11を新たに発現ベクターにクローニングした。
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Research Products
(7 results)