2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390185
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
豊嶋 英明 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10023657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉腰 浩司 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30262900)
八谷 寛 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (30324437)
近藤 高明 名古屋大学, 医学部, 助教授 (00195900)
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Keywords | 精神的ストレス自覚 / 食事の満腹度 / BMI / 重回帰分析 / 既往歴 / 生活習慣 |
Research Abstract |
1.40-59歳の公務員男性2,144名において、5年間の精神的ストレス自覚の程度並びに満腹まで食べる習慣への暴露状況がその間の肥満度の変化との間に生ずる関連性を検討した。個人ごとに同意を得た上で1997年と2002年に、ストレス自覚、食事の満腹度、並びに飲酒、喫煙、運動習慣に関するアンケートを実施し、回答から各要因の5年間の暴露状況を少、中、多の3段階に分類した。肥満度の変化に対するストレス自覚と満腹度、および両者が重なった場合の影響を検討するため、5年間のBody Mass Index(BMI)を目的変数とし、食事の満腹度で3段階に分けた各群をさらにストレス自覚で3群に分けて出来た9群を満腹度少かつストレス多の群を基準とするダミー変数化し、他の生活習慣、年齢、がん・心血管疾患既往歴、1997年のBMIと共に説明変数とする重回帰分析を行った。基準群に比べて、両要因とも多い群でのみ5年間のBMIの増加分が有意に大きかった(β=0.28,p<0.05:Bonferroni法による多重比較補正)。満腹度とストレス自覚共に多い群では基準群に比べて摂取エネルギー量が多かったが、摂取エネルギーを調整要因に加えた重回帰分析でも同群のβ値は境界有意(β=0.27,p<0.1)であり、体重増加に対し摂取エネルギー量の増加以外の要因の関与が推察された。ストレス自覚が多くなるに伴い、満腹まで食べる習慣を持つ者の割合が有意に増加した(Spearman's r=0.053、P=0.014)。以上から、精神的ストレスは食習慣を介して肥満度の増加に関与する可能性が示唆された。 2.2007年1月から2月にかけて、在職者11,256人及び退職者671人に対して生活習慣病発症に関するアンケート調査を行った。今後は、集計をもとに発症要因の探索に関する分析を行う。
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Research Products
(15 results)