2007 Fiscal Year Annual Research Report
モンテカルロ線量計算法を用いた強度変調放射線治療QAシステムの開発
Project/Area Number |
17390333
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
溝脇 尚志 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (90314210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平岡 真寛 京都大学, 医学研究科, 教授 (70173218)
成田 雄一郎 京都大学, 医学研究科, 講師 (30311385)
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Keywords | 医療・福祉 / 放射線 / 放射線治療 / モンテカルロ法 / 線量計算 |
Research Abstract |
確率論的に個々の光子/電子の振る舞いをシミュレーション可能で現在もっとも正確な線量分布計算アルゴリズムであるMonte Carlo (MC)線量計算が可能なシステムである、MCRTV (Monte Carlo for Radiotherapy Treatment Plan Verification)を開発の主要部分を完了し総合精度検証を行った。 MCRTVでは、直線加速器(Varian 2300/CD)の加速器ヘッド、マルチリーフコリメータ(MLC:Mark II 80-leaf system)、および患者/ファントムの計算モデルをEGS4/PRESTA MCコードを用いて独自に構築した。MCRTVの本体は28-CPUを搭載したLinux Clusterシステムからなり、線量計算を高速で行うことが可能である。また、MCRTVは、DICOMフォーマットへ市販の治療計画装置(Varian: Eclipse)からMC計算に必要なデータをインポート可能な設計としている。電離箱による線量測定との比較による線量計算精度の検証では、MCRTVによる計算結果は、均質・不均質の2つの条件下でそれぞれ1%、2%以内と精度良く一致していた。また、最終目的であるDMLC法による強度変調放射線治療(IMRT)照射線量をMCRTVで計算した結果、すべての検討条件下において1%未満の誤差で電離箱を用いた実測値と一致した。また、5門のDMLC-IMRTによる前立腺IMRT臨床プランの検討では、実測値との差は概ね2%以内と良好であった。 また、将来の4次元線量計算システムへの拡張に備えた発展研究として、前立腺IMRTプランにおけるシステマティックエラーの影響を検証する方法を考案するとともに、4次元動体ファントムシステムを開発しその精度検証を行った。
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Research Products
(3 results)