2007 Fiscal Year Annual Research Report
血小板を用いた新しい重症肝疾患に対する治療法の開発(生物材料を用いた肝再生療法の開発)
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17390359
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大河内 信弘 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (40213673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 倫孝 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80256510)
谷口 英樹 横浜市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70292555)
安江 博 独立行政法人農業生物資源研究所, 上級研究員 (80113497)
福永 潔 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (20361339)
村田 聡一郎 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教 (40436275)
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Keywords | 肝臓 / 血小板 / 肝不全治療 / クッパー細胞 / 再生 / Akt / トロンボポエチン / 抗血小板抗体 |
Research Abstract |
本研究は血小板による肝細胞増殖作用に着目し、血小板を用いた全く新しい肝再生促進療法、ならびに肝不全治療法の開発を行うことを目的としている。これまでにマウス肝切除モデルを用いた実験系で、血小板を増加させることにより肝切除後の肝再生が促進されることを明らかにした。さらに過大肝切除モデルにおいて、血小板を増加させる生存率の有意な改善が認められた。またin vitroの解析で、血小板内に血小板由来増殖因子PDGF、肝細胞増殖因子HGF、インスリン様増殖因子IGF-1が含まれており、HGFおよびIGF-1がPI3K/Aktのシグナル伝達系を活性化して肝細胞増殖を促進するメカニズムが考えられた。平成19年度の検討では血小板の肝硬変に対する治療効果を検討した。マウス肝硬変モデルを用いて血小板増加群と血小板正常群の肝線維化の程度を比較した。血小板正常群では著明な肝線維化を引き起こすのに対し、血小板増加群では線維化が抑制された。また、血小板が肝線維化を抑制させるメカニズムとして線維化を引き起こす星細胞を活性化させるTGF-betaを抑制し、線維を溶解するMMP-9を増加させることが考えられた。次にラット肝硬変モデルを用いて肝切除後の肝再生を評価した。肝硬変群では肝再生が低下するのに対し、肝硬変群の血小板を増加させると肝再生が促進された。このことから血小板製剤の投与は肝硬変の抗線維化と肝再生に有効な治療法であることが示唆された。今後は血小板製剤を用いた肝疾患治療法の実用化を目指して、臨床研究を行っていく予定である。
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Research Products
(28 results)
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[Journal Article] Platelets strongly induce hepatocyte proliferation with IGF-1 and HGF2008
Author(s)
R Matsuo, N Ohkohchi, S Murata, O Ikeda, Y Nakano, M Watanabe, K Hisakura, A Myronovych, T Kubota, H Narimatsu, M Ozaki
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Journal Title
Journal of Surgical Research 145
Pages: 279-286
Peer Reviewed
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[Journal Article] Autonomic regulation of liver regeneration after partial hepatectomy in mice
Author(s)
O Ikeda, M Ozaki, S Murata, R Matsuo, Y Nakano, M Watanabe, K Hisakura, A Myronovych, T Kawasaki, K Kohno, N Ohkohchi
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Journal Title
Journal of Surgical Research (in press)
Peer Reviewed
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[Journal Article] Platelet dynamics in the early phase of post-ischemic liver in vivo Journal of Surgical Research
Author(s)
Y Nakano, T Kondo, R Matsuo, I Hashimoto, T Kawasaki, K Kouno, A Myronovych, S Tadano, K Hisakura, O Ikeda, M Watanabe, S Murata, N Ohkohchi
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Journal Title
Journal of Surgical Research (in press)
Peer Reviewed
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[Presentation] 劇症肝炎に対する血小板の治療効果の検討2007
Author(s)
村田聡一郎, 久倉勝治, 松尾亮太, 池田治, アンドリーミロノビッチ, 渡辺基信, 中野順隆, 高野恵輔, 川崎卓也, 橋本育佳, 柴崎佑樹, 福永潔, 大河内信弘
Organizer
第14回肝細胞研究会
Place of Presentation
鹿児島
Year and Date
20070622-23
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[Presentation] 血小板による新しい肝疾患治療法の開発2007
Author(s)
村田聡一郎, アンドリーミロノヴィッチ, 渡辺基信, 久倉勝治, 松尾亮太, 池田治, 中野順隆, 高野恵輔, 川崎卓也, 橋本育佳, 柴崎佑樹, 福永潔, 大河内信弘
Organizer
第3回広島肝臓プロジェクト研究センターシンポジウム
Place of Presentation
広島
Year and Date
2007-06-29
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[Presentation] クッパー細胞は肝再生を促進する2007
Author(s)
松尾亮太, 村田聡一郎, 池田治, 中野順隆, 渡辺基信, 久倉勝治, 福沢淳也, 只野惣介, 大河内信弘
Organizer
第107回日本外科学会学術集会
Place of Presentation
大阪
Year and Date
2007-04-12
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