2007 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌の遺伝子解析:1p36・8p23領域における責任遺伝子の同定
Project/Area Number |
17390436
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 和浩 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80312891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 一人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00302472)
柴田 康博 群馬大学, 医学部, 講師 (90344936)
松井 博 群馬大学, 医学部, 助教 (40450374)
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Keywords | 前立腺癌 / 家族性 / 遺伝子解析 |
Research Abstract |
家族性前立腺癌家系の臨床的解析に基づき,遺伝子解析を継続して行った。本年度は,本研究の最終年度として,これまで1p36および8p23領域でカバーしていなかった遺伝子に焦点を絞った。8p23にはFDFT1(farnesyldiphosphate farnesyltransferase,squalene synthase)が存在する。この酵素は,メバロン酸経路の中流に位置する酵素であり,スクアレン合成酵素である。この酵素にはcommon variantがいくつか存在し,exon1にあるものは,atgより上流でプロモータ領域に存在する。rs2645429が該当するSNPsである。A/Gのvariantが検討されているため,我々のサンプルで遺伝子型を検討した。G/Gタイプをコントロールとし,Aを含む遺伝子型,すなわちA/G,A/Aはodds ratio 1.86で有意に前立腺癌リスクを高めていた(p=0.026)。そこで,そこで,本遺伝子発現を前立腺癌細胞LNCAPおよびPC3で確認すると,高発現がmRNAレベルで確認された。siRNAを用いてFDFT1をknock downさせると,LNCAPおよびPC3細胞ともに,腫瘍増殖は抑制された。これらの結果から,8p23領域に存在するFTFT1は家族性前立腺癌との関連が示唆された。
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Research Products
(8 results)