2005 Fiscal Year Annual Research Report
メタ認知能力を高める「考え方学習」を取り入れた情報モラル学習教材の開発と評価
Project/Area Number |
17500638
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
宮田 仁 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50263166)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 毅四郎 滋賀大学, 教育学部, 教授 (30073589)
三宮 真智子 鳴門教育大学, 高度情報研究教育センター, 教授 (90170828)
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Keywords | 情報モラル / 情報モラル学習教材 / メタ認知 / Web教材 / コンテンツ開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は,メタ認知能力を高める「考え方学習」を取り入れた情報モラル教材を開発し,授業実践を行い、有効性を検証し,遠隔教育対応の「情報モラル教材館」として広く学校現場へWeb公開することである。(1)小・中・高校生を対象として,メタ認知能力を高める「考え方学習」を取り入れたWebベースの情報モラル学習教材を開発する。(2)開発された情報モラル教材を,本研究の研究協力機関である滋賀県総合教育センターや小・中・高校で試行し,教材の有効性と改善点を検証する。試行結果をもとに改善し,全国の学校現場から,本システムを活用した遠隔教育対応の情報モラル学習教材の利用や授業実践の交流をはかる。(3)Web上の教材館では,情報モラル教材の他に,ティーチング・ポートフォリオをVODサーバに蓄積し,情報モラル指導の授業映像を視聴可能とし,授業実践が交流できるようにする。教材と授業実践の交流を図る遠隔教育対応のWebシステムを開発し,その有効性の実証評価を行う。 今年度は,メタ認知能力を高める「考え方学習」を取り入れた情報モラル学習教材の研究開発を進め、プロトタイプ教材を完成させた。まず,情報モラルや情報倫理の概念規定を明確にし,情報モラル学習教材で扱うべき指導項目を選定した。次に,情報モラル指導にメタ認知能力を高める「考え方学習」を取り入れることの有効性を理論的に検討し,研究仮説を検討した。ネット社会での情報モラルに関する葛藤場面を提示し,人間の思考の特性や陥りやすい誤りへの気づき,よりよい思考のための方略といった思考についてのメタ認知的活動を取り入れることにより,ネット社会での留意点や他者の心を思いやる共感的な態度の育成が期待できるかを認知心理学の観点より検討を行った。そして,メタ認知能力を高める「考え方学習」の理論的枠組みをもとに,体験型の情報モラル学習教材を滋賀大学教育学部内のマルチメディア・コンテンツ・ラボの情報機器を活用し,今年度は次の3テーマを完成させた。「ネット社会の落とし穴について学習しよう」、(1)アンケートサイトと個人情報の保護、(2)音楽交換ソフトと著作権、(3)掲示板での誹謗中傷やなりすまし行為への対処。
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Research Products
(5 results)