2005 Fiscal Year Annual Research Report
雇用・労働分野における専門家の育成・活用の現状と法制度のあり方に関する調査研究
Project/Area Number |
17530048
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
藤川 久昭 青山学院大学, 法学部, 助教授 (30286223)
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Keywords | 社会保険労務士 / 専門家育成・活用 / 労使紛争処理 / 人事コンサル / 組合役員 |
Research Abstract |
本年度は、研究目的の実現のための基礎的な作業が実施された。 一番目、社会保険労務士の実態について、試験内容、試験合格にあたっての教育、試験合格後の進路、実務における専門家としての役割の内容に関してアンケート・ヒアリングにて調査を行い、問題点を明らかにした。また、これら専門家が扱う労働契約関連の紛争について、学会出席、文献調査により知見を深めた。もっとも、アンケートについては実施計画のすべてが実行できなかったため、その一部が翌年度に積み残された。 二番目は、社会保険労務士以外に、雇用・労働に関する専門家として実務的に活動している者、具体的には、弁護士、いわゆる人事コンサルタント、人事労務担当職員、労働組合役員等々に対するヒアリングを通じて、それぞれの専門家としての機能、現状と問題点を明らかにした。 三番目は、予想以上に韓国の法制が重要であることが理解されたため、予定を変更して、韓国における社会保険労務士法制と、その実態調査について海外調査を行った。具体的には、崔弁護士事務所を拠点にしながら、韓国外語大学李教授に文献収集等の協力をして頂き、何人かの弁護士、韓国の公認労務士にヒアリングを行うとともに、公認労務士協会へのインタビューも行った。 以上の作業から、雇用・労働分野における専門家の育成・活用について、国として制度的に関与すべき点について、彼らに必要なリーガルマインドとは何かについて、考察および提言を行う前提作業のかなりの部分が行われた。
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