2005 Fiscal Year Annual Research Report
疾病・傷害の治癒過程における健康効力感の作用およびその規定因に関する研究
Project/Area Number |
17530452
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高良 美樹 琉球大学, 法文学部, 助教授 (30264469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金城 亮 名桜大学, 国際学部, 助教授 (00279431)
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Keywords | 入院患者 / 健康行動に対する自己効力感 / ストレス / ソーシャル・サポート / コーピング |
Research Abstract |
平成17年度においては、調査項目の収集・整理、再構成をおこない、調査票を作成した。 本課題における調査は、これまでに蓄積してきた調査からの継続という側面がある。ただし、前回までの調査と今回の調査との大きな違いは、今回が個人情報保護法が本格的に施行された後のものであるという点である。その点、入院というプライバシーが侵害されやすい状況にある患者を調査対象者とすることを顧みて、文献や医療関係者からの助言を参考にして、調査票についての吟味を行った。 また、東北大学の研究会において、本課題の関連研究である「入院経験が生き方に関する態度と自己効力感に及ぼす影響」を発表し、研究会に参加した研究者からのコメントを得た。その際、東北大学高等教育開発推進センター・助教授の倉元直樹氏より、「入院患者自身の主観的判断による回答だけでは、実証研究としての客観性が確保できない危険性があるので、看護師などによる評価も追加する必要がある」との有益な助言を得た。 さらに、本課題との関連研究を「看護師の健康認知に関する研究-健康行動に対する自己効力感の分析を中心として-」として論文にまとめ、琉球大学法文学部人間科学科紀要「人間科学」に投稿した(2006年3月刊行予定)。入院患者との日常的な接触頻度が高いと推測される看護師は、自身の健康に対してどのような効力感を抱いているのか、ということを中心に検討を試みた。その結果、看護師は、入院患者に比べても健康行動に対する自己効力感が低いが、看護職としてのキャリアの蓄積、看護職に対する愛着の強さが自己効力感に促進的に影響することが明らかになった。
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Research Products
(1 results)