2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540204
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
山田 裕二 Rikkyo University, 理学部, 講師 (40287917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 潤一 東京大学, 大学院・数理科学研究, 准教授 (20272536)
筧 三郎 立教大学, 理学部, 准教授 (60318798)
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Keywords | Yang-Bxter方程式 / quantum group / R-行列 |
Research Abstract |
今年度はN=3のCremmer-GervaisのR-行列に対する反射方程式の解の分類の研究を行った。 Cremmer-GervaisのR-行列はBelavinのR-行列とともにDrinfeldのquasi-Triangular quasi-Hopf代数(QTQH代数)の理論により,Uq(sl_N)から得ることのできるYang-Baxter方程式の解であり,Uq(sl_N)よりQTQH代数の理論により得られるR-行列は,BelavinのR-行列とCremmer-GervaisのR-行列の2系列のみである。反射方程式の解の構造は代数的にはよく理解されていない。反射方程式の解がすべて知られているR-行列は,現在のところ,(1)N=2のBelavinの楕円関数解,(2)N=3のBelavinの楕円関数解の縮退極限である3角関数解,の2つだけである。このような状況に鑑み,反射方程式の解の代数的構造を理解するために,N=3の場合のCremmer-GervaisのR-行列に対する反射方程式の解の研究を行ったものである。(茂木康平 東京大学との共同研究)。 研究の結果,N=3のCremmer GervaisのR-行列に対する反射方程式の解:K-行列は,BelavinのR-行列の場合と同様に比較的大きな射影空間内の有理局面で表されるパラメーター空間を持つものとして記述されるが,その解の種類はBelavinのR-行列の場合が1通りであるのに比して2通り存在する。またパラメータ空間の埋め込まれる射影空間がBelavinの場合にP^5であるのに対し,Cremmer-Gervaisの場合はP^10と大きい。これはCremmer-GervaisのR-行列がBelavinのR-行列が持つ楕円関数解への格調を持たないことと関係があると予想している。
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Research Products
(2 results)