2005 Fiscal Year Annual Research Report
高In組成窒化物半導体による室温連続動作量子カスケードレーザの実現に向けた研究
Project/Area Number |
17560040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
笠原 健一 立命館大学, 理工学部, 教授 (70367994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 努 立命館大学, 理工学部, 講師 (20312126)
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Keywords | 量子カスケードレーザ / 光デバイス / 窒化物半導体 / 環境 / 生命科学 |
Research Abstract |
1 InGaAs/InAlAs系量子カスケードレーザの電子注入効率の構造パラメータ依存性:InN/InGaNに一足飛びに行く前に現在、実現されているInGaAs/InAlAs系量子カスケードレーザを用いて(1)フォノン散乱の影響や、(2)電子のオーバーフローの問題を把握しておく必要がある。そこで活性層に3準位系を有する5.8μmFP型カスケードレーザを用いて電流-電圧特性や発振閾値のパルス幅依存性、ビーム・プロファイルを測定した。発振閾電圧後に電圧を更にあげると共鳴条件がずれるために光出力は増大から減少へと向かうなど、今後、詳細な測定を予定している。量子カスケードレーザではまた多数の量子井戸から成る構造体のバンド構造を解析が必要であり、ガラーキン法を用いて解析法を実現した。 2 InN/InGaNヘテロ接合形成:この材料系では遷移波長はピエゾ分極と自発分極に影響を受けるのでカスケードレーザの設計にはこうした分極による内部電界の値を知ることが不可欠である。そこでPL波長のInN/InGaN-MQWの井戸幅依存性の測定結果と計算値を比較した。その結果、残留電子による内部電界の緩和効果を考慮に入れる必要があることが分かった。一方、こうしたピエゾ分極は[0001]方向に成長したC面結晶において生ずる。分極が発生すると発光効率が低下し、量子カスケードレーザの設計が複雑になる。そこで、ECR-MBE法を用いて、R面サファイア基板に窒化処理を行い、その上にInNの成長を行うことで、無極性A面InNを成長できることを見出した。窒化時間を適切に設定することでXRC半値幅は80arcminへと結晶性が大幅に改善されることがわかった。
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Research Products
(4 results)