2018 Fiscal Year Annual Research Report
STEM系教師及び大学教員のための教師教育プログラムに関するグランドデザイン研究
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17H01980
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
磯崎 哲夫 広島大学, 教育学研究科, 教授 (90243534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 俊治 広島大学, 教育学研究科, 教授 (90236456)
深澤 広明 広島大学, 教育学研究科, 教授 (70165249)
中條 和光 広島大学, 教育学研究科, 教授 (90197632)
二宮 裕之 埼玉大学, 教育学部, 教授 (40335881)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80314615)
網本 貴一 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (60294873)
吉冨 健一 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (00437576)
木下 博義 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (20556469)
高橋 一将 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (90734814)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 教師教育 / STEM教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、STEM教育及びその教師教育に関する原理・方法に関する理論的研究として、(1)教師教育者の定義、役割及び彼らの養成プログラムの必要性、(2)これからの時代に求められるSTEM系教師の資質・能力、(3)STEM教育を効果的に実施する方法、等について検討した。その結果、(1)に関しては、世界的な動向を視野に入れながら、教育改革の策定や実施にコミットするSTEM系の教師教育者の養成教育プログラムを策定する必要があることを指摘した。(2)に関しては、STEM系教育の授業研究について、教師知識や教師文化の視座から、教師知識に関する理論を授業研究の分析に適用することが可能であることなどを指摘した。(3)に関しては、エンジニアリングの活動には、欧米諸国と日本における捉え方に相違があり、その相違点を踏まえた上で、技術教育と理科、数学との接点について考える必要があることを明らかにした。この他に、幼稚園や小学校段階におけるSTEM教育の重要性が示唆された。 実践的研究に関しては、STEM系教師の資質向上を目指した育成プログラム(教材開発とそれを用いた学習活動)として、科学的探究活動を計画・試行した。まず、地衣類の遺伝的多様性や環境適応性の解明に取り組む活動を計画し、試行的に大学院生に取り組ませた。また、観察・記録装置の原理の理解と応用を念頭に、簡易的な装置を開発した。さらに、光エネルギー・医薬品・水分析・酵素反応・バイオマスなど、人間生活に関わる素材を探究する化学教材と学習活動を新たに開発し、教員研修や高等学校出張講義及び大学・大学院教員養成課程における試行的実践を通じて,それらの効果検証を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成31年度実施する予定であった大学院生を対象にしたsummer schoolを前年度に前倒して変更し、大学院生を主対象としたPhDプログラムに関する国際セミナーと教師教育者を養成する大学院で使用することを想定している英語のテキスト作成のための国際ワークショップを開催した。また、2014年度に作成した教員志望の学部生を対象とする理科教育法のテキストを、大学院でも使用できるように改訂作業を行っている。加えて、大学院生を対象にした教材開発を行い、大学院で試行的実践を行っている。 得られた成果に関しては、国内外の学会で発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、研究目的等に従い、これまでの研究を継続しながら発展させる。本研究に関する成果の発表と今後の研究の指針を再確認するため、全国大会等において課題研究発表を行う。また、研究成果をより広く国内ばかりではなく海外にも発信するために、海外での学会で発表したり論文投稿を目指す。
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Research Products
(14 results)