2019 Fiscal Year Annual Research Report
異種固体界面における高分子半導体の光電荷および分子鎖ダイナミクス
Project/Area Number |
17H03118
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川口 大輔 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70362267)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 正孔移動度 / 表面偏析 / 有機・高分子半導体 / 有機電界効果トランジスタ |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、有機・高分子半導体の電荷移動特性に及ぼす界面効果について検討した。試料として、8つに分岐した星形構造を有するかご型シルセスキオキサン(s-POSS)とポリメタクリル酸メチル(PMMA)のブレンド薄膜をゲート絶縁層とする有機電界効果トランジスタ(OFET)を作製した。有機半導体としてペンタセンを用いた。また、ゲート電極およびドレイン・ソース電極として、それぞれ、アルミニウムおよび金を蒸着した。原子間力顕微鏡観察の結果、s-POSS/PMMA膜の表面粗さはs-POSSの添加量とともに増大することを明らかにした。X線光電子分光測定の結果、s-POSS/PMMAブレンド薄膜表面にはs-POSSが濃縮し、表面s-POSS分率はs-POSSの添加量とともに増加することを明らかにした。また、対水接触角測定の結果、表面s-POSS分率が増加するにつれて、表面がより疎水的になることを明らかにした。s-POSS/PMMA膜上に蒸着したペンタセンのドメインサイズは、PMMA膜表面のそれと比較して有意に小さいことを明らかにした。s-POSSのバルク重量分率が1 wt%のs-POSS/PMMAブレンド膜を絶縁層に用いたOFETの正孔移動度は、PMMA単独膜を用いた場合よりも有意に高い値を示した。一方、s-POSSのバルク重量分率が2 wt%のs-POSS/PMMAブレンド膜を用いた場合、OFETの移動度は、PMMA単独膜の場合よりも低く、5 wt%ブレンド膜を用いた場合、OFETの移動度は測定下限以下であった。以上のことから、OFETの性能はゲート絶縁層の表面粗さおよび濡れ性などの界面特性に強く影響を受けることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Protein Resistance Driven by Polymer Nanoarchitecture2019
Author(s)
Endoh Maya K.、Morimitsu Yuma、Salatto Daniel、Huang Zhixing、Sen Mani、Li Weiyi、Meng Yizhi、Thanassi David G.、Carrillo Jan-Michael Y.、Sumpter Bobby G.、Kawaguchi Daisuke、Tanaka Keiji、Koga Tadanori
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Journal Title
ACS Macro Letters
Volume: 8
Pages: 1153~1159
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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