2018 Fiscal Year Annual Research Report
細胞質ポリA鎖伸長による新しい遺伝子発現制御機構の解明
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17H03635
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
星野 真一 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (40219168)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 直 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 講師 (40438198)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | mRNAポリA鎖伸長 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らは、ポリA鎖分解酵素阻害条件下においてパルスチェース実験を行い、レポーターmRNAの動態を解析することで体細胞においてポリA鎖伸長を証明する評価系を確立することに成功した。この評価系を用いることで、これまでにQKI-7に加えてLARP、MSI等のRNA結合タンパク質がポリA鎖伸長を制御するポリA鎖伸長特異性因子として機能することを証明してきたが、さらにナノポアシークエンス技術を応用することで細胞内mRNAのポリA鎖の変動をグローバルに解析する系を新たに開発し、LARP1がアミノ酸飢餓ストレスに応答してリボソームタンパク質や翻訳因子をはじめとする5'TOP mRNAのポリA 鎖伸長を制御することを明らかにした。また、各種ポリAポリメラーゼと相互作用する因子として同定したRNA結合タンパク質ILF3についても解析を行い、ILF3/NF90がポリA鎖伸長に、そのアイソフォームであるILF3/NF110がポリA鎖分解にはたらくことなども見出した。さらに、これらRNA結合タンパク質には各種ポリAポリメラーゼ、ポリA鎖結合タンパク質に加え、ポリA鎖分解酵素などの因子がポリA鎖制御マシナリーとして複合体を形成していることも明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
H29年度本研究課題を開始して以降、QKI-7やCPEBに加えてすでに6つのRNA結合タンパク質をポリA鎖伸長特異性因子として同定することに成功し、そのポリA鎖伸長を触媒するポリAポリメラーゼやPABPC1などポリA伸長マシナリーの構成因子も同定することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は計画通りに進展しており、来年度も当初研究計画に準じて進めていく。
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Research Products
(15 results)