2020 Fiscal Year Annual Research Report
3 system model: A departure from dual process model
Project/Area Number |
17H04786
|
Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
及川 昌典 同志社大学, 心理学部, 教授 (40580741)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 3システムモデル / 自己制御 / 自動化技術 / 通文化妥当性 |
Outline of Annual Research Achievements |
有限の認知資源に依存するシステム2への負担を軽減するためには、自動化されたシステム1に依存することや、自動化技術によってシステム3へと活動を委譲することが考えられる。研究の最終年度にあたる令和4年度には、3システムモデルの通文化妥当性について検証し、また、3システムモデルに基づく介入法を提案するという研究の目的に照らして、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校心理学部の協力のもと、3つの実証研究が実施された。 研究1では、意思決定におけるデフォルトを変化させることで、システム1への依存を促進させた場合、自律的な決定の感覚を損なうことなく、行動を促進することが示唆された。 研究2では、自動化技術の利用によって、システム3へと活動を委譲した場合、活動の結果に対する責任の程度が割り引かれることが示唆された。また、自動化技術の緊急停止によって、活動の委譲を覆した場合、活動の結果に対する責任の認知が復帰することが示唆された。これらの研究の成果は、3システムモデルの通文化妥当性を示唆するものである。また、システム2からの離脱において、システム1とシステム3が自己制御の感覚に異なる影響を及ぼすことを示唆する重要な知見である。これらの成果を踏まえて、介入研究が実施された。 研究3では、身近な自動化デバイスであるスマートフォンの設定変更によって、使用時の自動性を下げる介入を行うことで、システム2の働きが促進されることが示唆された。この研究の成果は、自動化技術の使用を抑制せずとも、自動性を下げることでシステム2の働きを促進し、システム1やシステム3への依存に伴う弊害を回避できることを示唆する重要な知見である。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|