2017 Fiscal Year Annual Research Report
健康相談事例研究を通して行う養護教諭志望学生と現職の共同的学習プログラムの構築
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17H06501
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
新谷 ますみ 弘前大学, 教育学部, 准教授 (40803896)
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Project Period (FY) |
2017-08-25 – 2019-03-31
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Keywords | 健康相談 / 養護教諭 / 学生 / 共同的学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、平成29年度及び30年度において、養護教諭志望学生の実践力向上と現職にある養護教諭のミドルリーダーとしての資質能力の向上を目指して、両者が健康相談の事例研究を継続的、共同的に行う学習プログラムを構築するものである。河野ら(2013)は、養護教諭が行う健康相談の研修として事例検討を取り上げ、継続的に行われた事例検討会への参加がもたらす養護教諭の気づきについて検討している。気づきには「振り返り」「見立てと根拠を示すことが大切」であり、養護教諭が定期的に自分の活動を振り返ることで職能成長の可能性が示されている。しかし、養護教諭は通常学校において一人勤務であることが多く、複数配置校を除いては、同じ事例を同じ立場、専門分野で考え、話し合う相手がいない。このことは、養護教諭の力量形成に少なからず影響を与えていることが予想される。 本研究の、現職養護教諭と学生が、教育実習の中で共に児童の健康相談対応をしながら進める共同的学習では、現職養護教諭においては、学生の疑問に答え、自己の実践を「振り返り」「見立てと根拠」を学生に示しながら行うことになる。また、実習に来ている学生においては、対応の経験を伴った実践的な学びの機会となる。両者のキャリアステージに応じた学びの機会であることが予想される。本研究では、このような共同的学習が、両者の資質能力の形成にどのような影響を与えるのかを質問紙やインタビュー等を通して調査し、明らかにするものである。また、この両者のキャリアステージを踏まえ専門的に実践的研究として学び合うという方法は、教職大学院を含む大学等と教育委員会が連携した教員の養成・採用・研修に関して、具体的な教育カリキュラムとして活用することが可能である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、養護教諭志望学生26名に対し、事例研究方法であるインシデント・プロセス法に改良を加え、健康相談の事例研究方法の学習を行った。その成果と課題について受講した学生に対して記述式の調査を実施した。現在分析結果をまとめている。今後、学校教育支援実習(学校サポーター実習)において、受講した学生と当該実習校の現職養護教諭は、改良インシデント・プロセス法を用いた健康相談の事例研究を行い、子供の心の健康に関わる専門家を交えた全体事例研究会の詳細を計画し、準備を進めているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
30年度研究計画 (1)7~8月:養護教諭・学生の健康相談の事例研究方法講習会実施、アンケート調査 (2)9~11月:学校教育支援実習での健康相談の共同的学習(各校)、対応事例の収集、 (3)12月:専門家を交えた全体事例研究会の開催、アンケート調査、インタビュー調査 (4)1~2月:調査結果のまとめ、研究実績報告書等の作成
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