2019 Fiscal Year Annual Research Report
Decolonization in Micronesia and Postwar Japanese Society
Project/Area Number |
17J06645
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
長島 怜央 明治学院大学, 社会学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 植民地支配 / 戦争 / 記憶 / グアム / 北マリアナ / 沖縄 / ポーンペイ(ポナペ) / 移民 |
Outline of Annual Research Achievements |
戦後の日本とマリアナ諸島の人びとのあいだで行われてきた交流(相互作用)に関する現地調査を、沖縄、米国グアム、ミクロネシア連邦ポーンペイ(ポナペ)でおこなった。 それらの調査によって、第1に、1960年代・70年代の沖縄を含む日本からグアムへの移住者からの聞き取りを継続し、観光開発初期のグアムの状況や戦争の記憶について理解を深めることができた。日本における資料調査も進展し、関連する新聞雑誌記事や報告書を多数入手できた。 第2に、グアムから沖縄への移住者の移住の経緯やその背景にある西太平洋地域の軍事化・観光化の一端を把握することができた。昨年と同様にグアムでの旧正月の集いなどの行事を参与観察し、第一世代の女性たちへの聞き取り調査を継続した。また、沖縄県沖縄市(コザ)でのフィールドワークと沖縄県公文書館での資料調査を実施することができた。沖縄では沖縄や太平洋の島々をフィールドとする研究者たちと交流し、意見交換することができた。 第3に、ポーンペイを比較対象とし、マリアナ諸島に関する本研究の視点を相対化するよう努めた。ポーンペイでは、日本の痕跡と観光の関係について調査を実施した。政府の観光関係部局の職員にインタビューし、ミクロネシア短期大学図書館の太平洋コレクションにて資料調査をおこなった。日本統治時代の遺構や戦跡の歴史や現状、観光におけるそれらの位置づけの一端を知ることができた。また、ポーンペイにおける日系人の方々に聞き取りをし、移住・再移住の歴史や現地における日系人の現状の概要を把握することができた。 このように、北西太平洋地域における人びとの移動、過去の植民地支配・戦争をめぐる人びとの記憶について、多角的に調査・研究を実施することができた。研究発表に関しても、学会・研究会での報告の機会を多数得ることでき、論文等での発表の準備も進んでいる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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