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2019 Fiscal Year Annual Research Report

Time series modeling of mud pulse telemetry with multiple modulators

Research Project

Project/Area Number 17K00068
Research InstitutionThe Institute of Statistical Mathematics

Principal Investigator

小山 慎介  統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (20589999)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywordsマッドパルス伝送 / 時系列解析 / 伝送路容量
Outline of Annual Research Achievements

マッドパルス伝送は、掘削中にドリルパイプを循環する「泥水」に圧力波を発生させて情報を伝送する方法である。海洋底掘削においてはパイプ内を伝播する圧力波にさまざまなノイズや歪みが生じ、S/N比は極めて低い。本研究の目的は、このような状況においてどれだけ伝送速度を高速化できるかを検証することである。この目的を達成するため、マッドパルスを時系列解析の手法を用いてモデル化し、それに基づく最適な信号検出というプロトコルを提示した。
まず、管内圧力波試験装置(全長2メートルのホース内に水を循環させ、先端に取り付けられた多段型モジュレータで圧力波を発生する装置)を稼働させ、圧力波データを取得し、パラメトリックモデルを当てはめた。ただし試験装置で発生させた圧力波には全くノイズが乗っていなかったので、シミュレーションで生成した擬似ノイズをデータに加えた。
多段型モジュレータの格段の回転周波数と位相を組み合わせることで生成した波形パターンに擬似ノイズを加えたデータから伝送路容量を求めた。波形パターンの検出方法にはモデルに基づく最尤法を用い、従来の相関処理に基づくパターンマッチング方法と比較した。S/N比が小さくノイズが信号パルスの周波数帯域に干渉する場合でも、最尤法では相関処理による信号検出よりおよそ2倍も伝送路容量が改善されることを示した。
本研究の意義は,マッドパルス伝送に対して「時系列解析によるモデリングとそれに基づく最適信号抽出」というプロトコルを提示したことにある。研究課題を進めていく過程で浮上した問題は、管内圧力波試験装置はノイズレスであったことである。仮想的なノイズを数値的に付加することで対応したが、掘削中のノイズや信号の歪みの特性は未知である。実際の掘削中のデータに対して本研究で提示したプロトコルにしたがい、伝送路容量を求めることが今後の課題として挙げられる。

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Published: 2021-01-27  

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