2018 Fiscal Year Annual Research Report
研修旅行における地学実習プログラムの開発~生徒と調べる屋久島花崗岩の冷却機構~
Project/Area Number |
18H00241
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
井村 有里 大阪教育大学, 附属高等学校天王寺校舎, 教諭
|
Project Period (FY) |
2018
|
Keywords | 花崗岩 / 屋久島 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、自然放射線強度の測定を、地球科学の研究に触れさせる機会とすることを目的の1つとしている。 6月20日の総合的な学習の時間に、柴山氏に自然放射線の基礎知識と測定時の注意点について講義をいただいた。また、測定器の数値補正の必要性についてもご教示いただき、その後、湯の花や御影石などの放射線源や、校庭の岩石を用いて、測定器補正のためのデータを収集した。 7月初旬の地学野外実習は、自然放射線強度の測定の練習の機会とする予定であったが、大雨のため延期され、測定することができなかった。 10月2~6日の研修旅行の屋久島での登山活動において、屋久島花崗岩体の放射線強度を測定する予定であったが、台風25号の影響で屋久島を訪問することができず、測定することができなかった。一方で、伊丹~長崎の飛行機において高度による放射線強度の変化を計測することに加え、コース別活動で訪問した温泉付近で岩石などの自然放射線強度を測定することができた。特に飛行機での測定は、3台の測定器を用いたことにより、事後学習において、データのばらつきや平均値の扱いについての学習材料となった。 自然放射線強度の測定を通して、測定器の数値補正の必要性や、測定時の注意点、データの誤差の存在を学習できたことは大きい。2020年度から施行される新学習指導要領において、探究活動が必須になることから、このような活動を取り入れる意義を検証できた。 屋久島花崗岩体の放射線強度を測定は、再来年度以降の研修旅行における屋久島での登山および班別活動において実施したい。
|