2018 Fiscal Year Annual Research Report
"Japan" in EXPO-international comparision from a viewpoint of arts and media
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18H00639
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
暮沢 剛巳 東京工科大学, デザイン学部, 教授 (80591007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 光紀 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (10348451)
加島 卓 東海大学, 文化社会学部, 准教授 (20569165)
鯖江 秀樹 京都精華大学, 芸術学部, 准教授 (30793624)
飯田 豊 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (90461285)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 万博 / 芸術実践論 / メディア |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度に当たる30年度は、当初から各自の研究課題に応じた基礎調査や資料収集を研究活動の中心とする予定であったが、それでもいくつかの研究実績を上げることができた。 初年度の最大の成果として挙げられるのが、暮沢・江藤・鯖江の3者が執筆参加した『幻の万博―紀元二千六百年をめぐる博覧会のポリティクス』(青弓社)の出版である。同書は上記3者に寺本敬子を加えた4者の共著で、暮沢が研究代表者を務めた「万博に見る芸術の政治性-紀元2600年博の考察と国際比較を中心に」の研究成果報告だが、同書における暮沢による紀元二千六百年博覧会研究や満州調査、江藤による地方博覧会研究とパリ万博におけるドイツ館パビリオンの調査、鯖江による幻のローマ博研究は、いずれも本研究においても各自の掲げる研究課題の一部となっており、引き続き取り組む予定である。 個別の研究成果に関してだが、暮沢は共著『戦後史の切断面―公害・若者たちの叛乱・大阪万博』(東京大学出版会)に大阪万博のパビリオン計画について論じた1章を寄稿したほか、オリンピックのデザインについての研究成果報告を行った。江藤は「パリと万博」をテーマとした論文を、鯖江は「近代運動」をテーマとした論文を執筆し、ローマ・クアドリエンナーレをテーマとした研究発表を行った。飯田はメディア技術をテーマとした研究発表を行ったほか、大阪万博に作品を出品した中谷芙二子の展覧会を論評した。加島は今年度は基礎調査に専念した。各自の出張先については「現在までの進捗状況」に記載した。 また暮沢は戦後の日本のデザインをテーマとした展覧会の、飯田はメディア技術史をテーマとした小冊子の監修を行い、それぞれ万博に関する知見を内容に盛り込んだ。 以上の実績を踏まえて、次年度も精力的に研究を推進していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究実績に関しては「概要」に記載した通りだが、それらの実績を上げるにあたり、暮沢は数回にわたり国内の研究会に参加したほか、越後妻有、ヴェネチア、パレルモ、台湾など国内外の芸術祭や博覧会の調査を実施した。江藤は数度にわたり国内や台湾の調査を実施したほか、暮沢と二人で博覧会研究のためにミュンヘンでの合同調査を実施した。鯖江と飯田は国内での調査と研究発表を中心に活動し、加島は資料収集に基づく調査に専念した。なお7月と2月の2回、5人全員でのミーティングを実施し、互いの研究の進捗について確認する機会を設けた。初年度から一定の実績を上げているほか、各自今後も随時研究成果を発表していく計画であり、概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も引き続き、各メンバーが個々の研究課題に応じて情報や資料の収集を進めていく予定である。研究成果の一部は論文等の形式で既に発表されているが、今後もさらに発表の機会を探っていく。研究発表は基本的に個人単位だが、機会があれば共同での発表も行う予定である。
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Research Products
(9 results)