2022 Fiscal Year Annual Research Report
Mujyu Dogyo within the Religious Cultural Sphere of the Eastern Provinces and The Production of the Basic Texts
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18H00645
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Research Institution | Gakushuin Women's College |
Principal Investigator |
土屋 有里子 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (70339620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 直樹 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 教授 (40234835)
加美 甲多 跡見学園女子大学, 文学部, 准教授 (50783578)
伊藤 聡 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (90344829)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 無住道暁 / 沙石集 / 雑談集 / 説話集 / 東国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度もまずは無住の著作『雑談集』の新テキスト作成作業を各自で進め、研究会を開催して注釈作業を進め、情報共有と意見交換を行った。具体的には9月13日と11月13日にいずれもZoomによるオンライン形式で開催し、凡例の整理やテキスト作成にあたり各自がまとめた問題点の集約を行い、最終的な刊行を視野に入れた議論を重ねた。 国内の寺院調査については、無住が若年時代を過ごし、晩年まで強い関わりをもった常陸国(茨城県)の寺院について、当初想定していた水準の調査を行うことは難しかったが、寺院関係者からのインタビュー等が実施できたため、遅れを取り戻すことができた。東国における無住の師匠のなかでも、特に法身性才に焦点をあて、ゆかりのある宮城県松島瑞巌寺においても聞き取り調査を行い、多くの新見を得ることができた。これまで漠然としていた法身性才と無住の関係を時系列的に調査し、常陸国における刹那的な関係ではなく、その後の無住の修学をある程度方向付けるほどの影響を与えたと結論できたことは大きな収穫であった。 また『沙石集』は、これまで一般向けの書籍がなく、その点が知名度の割に一般に知られていない要因となっていたが、専門的な要素も含めた『『沙石集』の世界』という初の一般書を刊行できたことも大きな成果であった。 無住は鎌倉に生まれ若年時を東国で過ごし、遁世後、京や南都、尾張など各地で修行に励んでいた。彼の修学の内実と宗教的な環境を解明するためには、東国、京や南都、尾張といった修学地との関係性を切り離して考えることはできない。その観点から、本課題の研究分担者、研究協力者、本テーマについて実績のある諸氏と共に一書を成すことになり、その内容や構成等について、頻回にオンライン会議を重ねた。最終的には、『無住道暁の拓く鎌倉時代』という書籍として、刊行の予定である。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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