2022 Fiscal Year Annual Research Report
南都の未整理文書聖教にもとづく寺社とその周辺社会の調査研究
Project/Area Number |
18H00717
|
Research Institution | Nara National Research Institute for Cultural Properties |
Principal Investigator |
吉川 聡 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, 室長 (60321626)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 晃宏 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 客員研究員 (30212319) [Withdrawn]
橘 悠太 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, アソシエイトフェロー (40847662)
横内 裕人 京都府立大学, 文学部, 教授 (50706520)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 東大寺文書 / 新修東大寺文書聖教 / 燈心文庫 / 近世の綸旨院宣 / 周防国衙領・国衙候人 / 五劫院 / 安倍寺 / 眉間寺 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の主眼は、奈良関係の古文書・聖教のうち東大寺や個人が所蔵する未整理資料について、悉皆的な調査研究を実施して資料を保存・公開・活用する道筋を開き、かつ、南都の寺社と、寺社を中心として発達した社会を、総体として理解することを目指すことにある。 2022年度の事業は、新型コロナウィルス感染の影響が長引いたことにより、2023年度まで延長して実施した。 東大寺図書館が所蔵する新修東大寺文書聖教について調査研究を進めた。未調査資料の調査を進める一方、既調査資料の写真撮影・書誌事項の確認等を進め、第78函~第100函(第93函・第98函・第99函を除く)の目録を完成させた。また既調査資料の中で興味深いものについて、研究代表者・研究分担者・研究協力者が各自で調査研究して理解を深め、論文を執筆した。それらの調査研究成果を取りまとめて、報告書『東大寺図書館所蔵 新修東大寺文書聖教調査報告書 第七八函~第百函』を公刊し、目録・論文を収録した。収録論文では例えば、近世の綸旨・院宣について検討して基礎的な事実を明らかにし、中世から近世へ、また近世から近代への古文書学上の見通しを示した。また近世に東大寺領となっていた周防国衙の状況を考察した。その他、東大寺の古代以来の法会の近世における実態や、戒壇院・五劫院・眉間寺・安倍寺等、東大寺子院・塔頭などの中近世の状況について考察した。このように、近世寺院史等に関する興味深い内容を明らかにできた。 また、東大寺から流出した古文書についても調査を進めた。現在京都市歴史資料館に保管されている燈心文庫の東大寺文書について、中世文書82通を調査・翻刻した成果を取りまとめ、『京都市歴史資料館所蔵 燈心文庫本東大寺文書調査報告書』を公刊した。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] 吉野山舟知家資料調査報告書2024
Author(s)
吉川聡,徳永誓子,栗原正東,黒岩康博,山田淳平,島田敏男
Total Pages
346
Publisher
独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所
ISBN
978-4-911002-44-5