2020 Fiscal Year Annual Research Report
欧州・北東アジア境界変動地域での住民間葛藤と相互作用に関わる社会的力学の解明
Project/Area Number |
18H00928
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山口 博史 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (70572270)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 大将 釧路公立大学, 経済学部, 准教授 (00582834)
飯島 幸子 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 助教 (00759623)
田中 里奈 フェリス女学院大学, 文学部, 准教授 (40532031)
神原 ゆうこ 北九州市立大学, 基盤教育センター, 准教授 (50611068)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 境界変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
この研究は国境ないしはそれに準ずる行政的境界が変動した地域に着目し、その変動がそれら境界変動地域の社会構造や住民の生活にいかなる影響(時に甚大なものがある)を与えたのか、現地でのデータ収集(質的、量的)、および文献資料他によって実情を把握し、「境界変動地域の社会学」を打ち立てようとする野心的な試みである。 この目的と具体的計画にしたがい、コロナ禍の直撃を受けた格好ではあったが、移動について見通しの立った調査地から現地入りを再開し、現地のデータを精力的に収集した。また、文献や資料の収集を行なった。また、スロヴァキアについては本研究の主軸となるデータとして、現地の専門家等と密接な協力の上で、量的データを収集した。現地にはデータ収集にあたって必要な諸配慮を最大限行うよう依頼し、無事貴重なデータを収集することができた。多変量解析等にも対応可能なケース数を確保できた。 これらのデータや資料をもとに、論文執筆や学会報告を精力的に行なった。特に日本から距離のあるヨーロッパの事例については、その背景やこの研究の問題意識をていねいに読者や聴衆に説明し、研究意義について日本の読者や聴衆も理解を深められるよう十分に配慮した。また、研究代表者により、この研究の理論面について「境界変動地域の社会学」という学問的付置の観点から試みる論文を査読付き学会誌から公刊できた。この論文を発刊するにいたったことで、今後、わかりやすいかたちでこの分野の研究の重要性を説明することが可能になるだろう。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響を受けたため。
|
Strategy for Future Research Activity |
困難な状況ではあるが、得られたデータ(特に量的データや文書資料)を分析し、論文の投稿・公刊や学会報告、学術書籍の公刊等で成果を挙げ、一般への研究成果の普及に努めるものとする。
|
Research Products
(2 results)