2021 Fiscal Year Annual Research Report
住み継ぎの段階性に着目した集落を継承する少人数社会システムの構築に関する研究
Project/Area Number |
18H01606
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
佐久間 康富 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30367023)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 義人 東洋大学, 国際学部, 教授 (60350427)
清野 隆 國學院大學, 研究開発推進機構, 准教授 (70598200)
野村 理恵 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20599104)
遊佐 敏彦 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (10507875)
内平 隆之 兵庫県立大学, 地域創造機構, 教授 (70457125)
八木 健太郎 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (30352222)
田口 太郎 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (20367139)
平田 隆行 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60362860)
青木 佳子 東京大学, 生産技術研究所, 博士研究員 (70815860)
柴田 祐 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (90444562)
姫野 由香 大分大学, 理工学部, 准教授 (10325699)
藤原 ひとみ 有明工業高等専門学校, 創造工学科, 講師 (90648552)
岡田 知子 西日本工業大学, デザイン学部, 名誉教授 (30258503)
嵩 和雄 國學院大學, 研究開発推進機構, 准教授 (60528818)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 集落 / 住み継ぎ / 空き家 / なりわい / 少人数社会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、人口減少局面の中、少人数の担い手を前提として、住まいやなりわいの場である集落を、いかに住み継ぎ、次世代に送り届けることできるかを課題としている。地域外住民も含めた多様な担い手によって、集落の居住を次世代へ継承しようとする営みを「住み継ぎ」と定義し、1)住み継ぎの要因を明らかにすること、2)住み継ぎを可能にする手法を明らかにすることから、集落居住を継承するための少人数社会システムの構築にむけた政策的枠組みを得ることを目的としている。 最終年度のため、分担者の研究対象地における住み継ぎの要因の解明をもとに、研究成果のとりまとめを行った。 住み継ぎの要因については、継承されるものを具体化することが効果的であることを導いた。「地域を継承する」こと自体は抽象的で主体間での共有が難しい。空き家、街並み、祭礼、なりわい等、継承されるものを具体化することで、主体間の共有が容易になり、一度、継承されると先行事例となって他主体に展開される。住み継ぎを可能にする手法については、第三者が介在すること、信頼を見える化することが効果的であることを明らかにした。血縁外や地域外住民へと継承の対象が広がるなか、住み継がれる側と住み継ぐ側の双方向の責任と作法を基盤とした信頼関係が構築される必要がある。立場の異なる両者をつなぐ第三者の仲介と、市民出資の株式会社に代表されるような信頼を見える化することが効果的であることを明らかにした。また、両者、地域内外の関係を構築する際、関係の軸足は地域の内部にある。地域外住民だけでなく、地域の内部への政策的な働きかけも求められる。地域の内部へ軸足をおいた地域内外のネットワークにより、少人数でも地域が住み継がれる社会の展望が描かれるといえる。 以上の成果を、出版物『少人数で生き抜く地域をつくる 次世代に住み継がれるしくみ』(学芸出版社、2023年3月)としてとりまとめた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(60 results)