2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of pathological pain via nociceptors and its application to pain relief
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18H02345
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
太田 利男 鳥取大学, 農学部, 教授 (20176895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 賢次 鳥取大学, 農学部, 准教授 (00400143)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 疼痛 / チャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
病態痛に関わる分子標的として侵害受容性チャネルが着目されている。侵害受容チャネル分子としてTransient Receptor Potential (TRP)ファミリーがあり、申請者はこれまで、種々のTRPチャネルに対する薬物応答とそのメカニズムについて調べてきている。刺激性化学物質や熱に感受性を有するTRPV1の薬物反応性には著明な動物種間差があることを申請者らは既に報告している。そのうち鳥類はCapsaicin非感受性との報告があるが、その薬物反応性は明らかにされていなかった。更に、哺乳類オルソログでは細胞外陽イオンにより活性制御を受けていることが示されているが、鳥類では不明であった。本年度は、主に炎症性疼痛や熱性疼痛に関わると考えられているTRPV1の機能的役割について明らかにするため、生体より単離した神経細胞及び異所性発現細胞系を用いて、鳥類TRPV1の活性制御機構を検討した。その結果、鳥類では内因性及び異所性発現チャネルともCapsaicinに対する感受性が著しく低いこと、更に哺乳類と同様、細胞外Naイオンによりチャネル活性が制御されていることを明らかにした。種々の動物由来TRPV1チャネルの機能解析は、薬物作用点を解明する上で有用な情報を提供すると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
炎症性疼痛や熱性疼痛の分子基盤としてTRPV1に着目し、チャネル活性制御における種感作とその分子機構を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き侵害受容チャネルに作用する分子の同定とその分子機構について、モデル動物や様々なモデル細胞系を用いて検討し、疼痛治療への応用へと研究を推進させる。
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