2019 Fiscal Year Annual Research Report
犬悪性メラノーマの根絶を目指した新たな遺伝子組換え免疫細胞療法の確立
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18H02347
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
水野 拓也 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (90398826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 俊助 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (10701295)
今村 拓也 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90390682)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 犬 / 免疫細胞療法 / キメラ抗原受容体 / 悪性黒色腫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、犬の口腔内悪性黒色腫の新たな治療法としてキメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T療法)を確立することである。悪性黒色腫のような固形癌に対 してはCAR-T細胞の浸潤の効率が十分ではないため、従来あまり効果が望めないと考えられているため、本研究では犬悪性黒色腫に浸潤するT細胞(TIL)のRNAseq 解析を行うことにより、その浸潤に必要な遊走遺伝子を同定し、それをCAR-Tに搭載することで、効率よく固形癌に浸潤するCAR-T療法を確立することが最終目標 である。 2年目である本年においては、犬のCAR-T細胞の作製方法を完全に確立し、様々な培養条件によって、その表現型に及ぼす影響を検討した。それにより高品質なCAR-T細胞の作製方法を確立した。またCAR-T細胞検出のためのモノクローナル抗体も作製し、体内に導入した際のCAR-T細胞の検出方法も確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
もともと犬悪性黒色腫のRNAseq解析については実施したものの、当初予定していた目的の発現遺伝子と考えられるものが得られなかったため、計画の一部は実施できない状況にあるが、それ以外の面では順調にすすんでおり、2020年度の犬へのCAR-T細胞への投与に対して計画通り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は2019年度に構築したCAR-T細胞の効果判定のためのマウスモデルの確立、そこにおけるPOCの確認、その後健常犬へのCAR-T細胞投与による副作用などの検討、POCの検討へと進む予定である。
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Research Products
(2 results)