2020 Fiscal Year Annual Research Report
微小管結合によるダイニン・ダイナクチン複合体の活性化機構の解明
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18H02390
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
栗栖 源嗣 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (90294131)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 構造生物学 / 分子モーター / ダイニン / 微小管 |
Outline of Annual Research Achievements |
微小管を構成するチューブリンダイマー(α, β鎖)は極めて重合しやすいため,これまで単結晶構造解析には不向きと考えられてきた。しかし,実際には重合阻害タンパク質DARPin(Designed Ankyrin Repeat Protein)との複合体として単結晶構造解析に用いることが出来るようになっている。平成31年度(令和元年度)は,これまでの予備実験をベースに,外腕ダイニンγ鎖のMTBD領域と軽鎖LC1の複合体構造解析より,フラップ領域を上手く利用した微小管相互作用様式を提案した。令和2年度には,ダイニンのストークMTBD領域とLC1さらにαβチューブリンダイマーとの複合体結晶の作成に挑戦した。微結晶は得られているものの,大型放射光施設で回折実験を行なっても全く回折を示さず,ダイニンのストークMTBD領域とαβチューブリンダイマーとの複合体結晶であるかどうかを判断することができなかった。そこで令和3年度には,より強固に微小管に結合するMTBDコンストラクトの作成を目指して,3種類のαレジストリーに固定したSRC-MTBD融合タンパク質を調製し,ITCを用いてDARPinで重合を阻害したチューブリンダイマーとの相互作用解析をおこなった。その結果,一つのコンストラクトが安定な微小管結合能を示したため,このコンストラクトに集中して結晶化実験をおこなった。αレジストリーに固定したSRC-MTBD融合タンパク質単独の結晶は3.5Åの回折を与えるものの,αβチューブリンダイマーとの複合体結晶の高品質化には至っていない。更に,ダイナクチンp150のCAP-Gly領域についても同様に,αβチューブリンダイマーと相互作用実験を行い,クライオ電子顕微鏡による複合体での構造解析にトライしたが,十分な解像度で構造解析を行うには至らなかった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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