2019 Fiscal Year Annual Research Report
SCASH:進行非小細胞肺がん患者への症状クラスター高度サポート開発と評価
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18H03080
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
濱田 珠美 旭川医科大学, 医学部, 教授 (00374273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 俊弘 旭川医科大学, 医学部, 教授 (20271760)
石川 洋子 旭川医科大学, 医学部, 特任准教授 (30550660)
榊原 純 (小西純) 北海道大学, 大学病院, 講師 (50374278)
西村 直樹 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 医長 (60572203)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 症状クラスター / 進行非小細胞肺がん患者 / ライフサポートプログラム / 患者報告型成果指標 / RCT / 高度実践 / 高度サポート開発 / 認知行動介入 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の本研究目的は、標準的治療下の進行期の非小細胞肺がん患者(Advanced Non Small Cell Lung Cancer:以下NSCLC)に認知行動介入(Cognitive Behavioral Intervention:以下CBI)を適用し、感度高く個々人の方略を調整する高度実践者主導の通院(就労)治療期継続利用を強化する症状クラスター高度サポートプログラム(SCASH)を開発し、日本の臨床で実用性を評価することである。 研究デザインは、1群前後比較試験(One-group pretest-post test design)。第一段階として、倦怠感/食欲不振クラスター、痛みクラスターに焦点化し考案したサポートプログラムを治療下進行NSCLC患者に適用し、受容性と効果を評価するFeasibility test(実用性試験)(N=15予定)を関東以北と首都圏の2施設で、2018年からデータ収集を継続して終了した。Primary Outcome Measureはプログラムの脱落率などで評価した。 結果、同意した18人のうち15人がプログラムに参加し10人が10Wまでのフォロー期間を完遂した。参加者の平均年齢は67.5歳(SD=5.5)。男性66.7%、女性33.3%であった。PS1が87%を占め、活動性は保たれた集団であった。よって、プログラム参加率100%であったが、10Wまで完遂者の脱落率33.3%であった。研究参加者の通話内容に基づく質的データから本プログラムは参加者から好感を得た。以上から、Feasibility Testの結果は日本の臨床において、本プログラム(SCASH)の受容性があると評価できた。また、今後、詳細の解析を進め、2019年度の成果に基づき、SCASH:Tailor Made(TM)の考案と研究分担者とのリサーチパネルによるRCTプロトコールの洗練を行い、効果の検証へ進めることが次の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はデータ収集に期間を要したが、これまでの成果を継続して発展させてきたフィールド2施設における分担研究者のデータ収集協力体制と研究代表者を含むデータ収集体制が高機能であったため、概ね順調に進展したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度以降は、これまでの成果を達成し発展させてきた体制を維持しつつ、第2段階の「標準的治療を受ける進行NSCLC患者に感度高い効果的な問題解決戦略には、何が見出さ れているか?また、優先的にSCASHが必要なサブグループが存在するのではないか?」の成果を洗練し、患者報告型成果指標を見出して、より細 やかにニーズに対応でき効果を高く期待できるSCASH-Taylor Made(以下、SCASH-TM)案を考案する。後半は、効果を検証するため、リサーチパ ネルメンバーでRCTシェーマを検討し構築後、RCT本試験計画を立案し、予備試験へと大きく推進の予定である。
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Research Products
(1 results)