2021 Fiscal Year Annual Research Report
Cell surface engineering of endothelial cell for improving kidney transplantation outcomes
Project/Area Number |
18H03528
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
寺村 裕治 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 上級主任研究員 (10365421)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 腎臓移植 / 虚血再灌流障害 / 細胞表面修飾 / PEG脂質 |
Outline of Annual Research Achievements |
末期腎不全の患者に対して行われる腎臓移植は有効な移植医療として定着しつつある。しかしながら、移植後の生着率は未だに低く、移植後には腎臓が機能不全に陥ってしまい、再移植を余儀なくされている。この低い生着率の要因は、移植直後に起きる虚血再灌流障害が大きな原因の一つであることが明らかにされている。主に、移植した腎臓の血管内皮細胞がレシピエントの新鮮血にさらされた際に起きる傷害反応である。この虚血再灌流障害は、様々な生体反応が複雑に関与しており、未だに効果的な薬剤や治療法はない。本研究では、腎臓移植において虚血状態にさらされた血管内皮細胞を、特異的に保護して自然免疫反応による攻撃を防ぐことことができる細胞表面修飾剤の創成を目指す。 本年度では、昨年度から引き続き、抗凝固活性のヘパリンの利用を試みPEG脂質への結合を試みた。ヘパリンは、グライコリックスの重要な役割を担う分子として知られており、虚血再灌流障害の制御に役立つものと考えた。ヘパリンを亜硝酸ナトリウム中で酸化させた後、末端にアルデヒド基を有するフラグメント化ヘパリンを合成した。GPCとUV-visスペクトルから、フラグメントの確認とアルデヒド基を確認した。また、リシンの数を1個から8個まで異なる長さの合成ペプチド をPEG脂質へ反応させて、フラグメント化ヘパリンの結合を試みた。残存アミンの定量から、反応率が80%以上でヘパリンが結合していることがわかった。また、アンチトロンビン結合活性のみならず、抗補体活性を担うFactor HやC4BPの結合活性があることがわかり、抗凝固活性のみならず補体の制御も可能になることが示唆された。
|
Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)