2019 Fiscal Year Annual Research Report
捕食ー被食関係を考慮した全球規模の多様性形成プロセスの解明
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18J00093
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中臺 亮介 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 食性幅 / 緯度勾配 / 体サイズ |
Outline of Annual Research Achievements |
捕食ー被食関係が多様性形成プロセスに与える影響を解明するため、複数のシステムを対象として、研究を行っている。特に日本列島における被子植物と蝶類のシステムでは、日本で収集されてきた蝶各種の在情報のデータを用いて、蝶類の寄主特異性が北に行くほど、高くなるという従来の仮説と逆になるパターンを発見した。さらにそれらが気候勾配や蝶類の体サイズなど様々な要因に影響されている可能性を明らかにした。本成果は学術論文としてまとめ、現在査読付き国際誌に投稿中である。加えて、この研究の中で収集した蝶類の体サイズデータについては、データペーパーとして受理され掲載予定である。さらに現在蝶類については季節変動、島でのパターンなどについて、様々な視点から取り組んでいる。また、カエデ属植物とハマキホソガ属蛾類を中心としたシステムに関するテーマについては一般向けの学術雑誌に寄稿し、掲載された。 数理生態学的なアプローチから、捕食と被食関係がどのように時間的に変動し、それぞれの種の存続性や全体としての多様性に影響を与えるかについてシミュレーションを実施している。 今後はこれらの知見で得られた内容から捕食ー被食関係が多様性形成プロセスに与える影響について、個々の系の共通性と相違性についてまとめ、捕食ー被食関係を考慮することによって、これまでに多様性研究の中で見逃されてきた点について整理する予定である。まとめた内容については学会発表もしくは学術論文として総説として発表する事を計画している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
蝶類の食性幅の緯度勾配については論文を投稿し、関連したデータペーパーがすでに受理されている。他の系についても順調にデータ解析を進めており、次年度中に投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに集めた複数の系でのデータ解析と論文執筆を順次行って行く。また、一般的なパターンについて議論する ため、現在行っている数理生態学的なアプローチの研究をまとめる。
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Research Products
(7 results)