2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18J00192
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Research Institution | International Research Center for Japanese Studies |
Principal Investigator |
西山 由理花 国際日本文化研究センター, 研究部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 政党政治 / 選挙 / 浜口雄幸 |
Outline of Annual Research Achievements |
近代日本の政党政治の主たる担い手は、自由党・政友会の党人派に始まって、同志会・民政党の官僚系政治家へと移っていったと言える。前者を代表する政治家の一人が松田正久であり、後者を代表する政治家の一人が、大蔵官僚から同志会に入り、民政党総裁として、明治生まれで初めて総理大臣になった浜口雄幸である。 そこで、浜口雄幸の政治構想と政治指導を明らかにすることによって、政党政治を発展させてきた構想や政治指導のあり方をどのように継承し、大衆の政治参加が進む中で経済・産業振興と外交指導を行うのか、そして政党政治への信頼をどのように確保するのかについて考察を深めることを目標として、当該研究課題を進めている。 採用期間の初年度にあたる本年度は、浜口と選挙区高知との関係を中心に研究を進めた。国立国会図書館等で史料調査を行い、また、党報・新聞・雑誌などの基礎資料も収集した。その他、政党政治の担い手としての重要性が党人派から官僚系政治家に移行する狭間の時期の政治家として、松田の遊説に頻繁に同行した江藤哲蔵について、江藤の地元である熊本県立図書館での史料調査も行った。 加えて、本年度は明治150年・本格的政党内閣成立100年にあたる。前者については、受け入れ研究機関である国際日本文化研究センターが主催する国際研究集会「世界史のなかの明治/世界史にとっての明治」が開かれ、アシスタントを務めるとともに、グローバルヒストリーの視点から政党政治を考える重要性を学んだ。後者については、佐賀県小城市が主催する「小城の歴史講座」の講師として「政党内閣100年―小城が生んだ政治家松田正久の足跡―」と題する講演を行い、また、『佐賀新聞』「さが維新ひと紀行」に協力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
浜口雄幸の政治構想と政治指導を明らかにすることによって、政党政治を発展させてきた構想や政治指導のあり方をどのように継承し、大衆の政治参加が進む中で経済・産業振興と外交指導を行うのか、そして政党政治への信頼をどのように確保するのかについて考察を深めることを目標として、当該研究課題を進めている。 その初年度として、浜口と選挙区高知との関係を中心に研究を進めた。国立国会図書館等で史料調査を行い、また、党報・新聞・雑誌などの基礎資料も収集した。その他、政党政治の担い手としての重要性が党人派から官僚系政治家に移行する狭間の時期の政治家として、松田の遊説に頻繁に同行した江藤哲蔵について、江藤の地元である熊本県立図書館での史料調査も行った。 また、国際日本文化研究センターが主催する国際研究集会「世界史のなかの明治/世界史にとっての明治」でのアシスタント、佐賀県小城市での講演会、「日本における法・政治・宗教の相互関係」研究会等を通して、研究を相対化することにも務めた。
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Strategy for Future Research Activity |
浜口雄幸と選挙区との関係を考える中で、近代日本において地域振興と政党政治がどのように関わっていたのか、政党政治は地域社会にどのような役割を果たしたのかという視点を持つことができた。今後は、浜口雄幸の政治構想と政治指導を通して、現代にもつながる政党と地方との関係を考えていきたい。
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Remarks |
(1) 小城の歴史講座「政党内閣100年―小城が生んだ政治家松田正久の足跡―」佐賀県小城市主催、於:佐賀県小城市牛津公民館、2018年9月1日 (2) 『佐賀新聞』「さが維新ひと紀行(46)松田正久」取材協力、2018年11月17日掲載
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Research Products
(1 results)