2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18J10535
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
辻 由依 北海道医療大学, 心理科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
|
Keywords | CRAFT / 物質使用障害 / 家族支援 / 精神的健康 / 非機能的認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度,CRAFTを行うにあたって家族の行動変化を確認することが必要であることを指摘した。一方,行動変容に先立つ要因として認知があげられる。令和元年度は,薬物使用者の家族に生じる非機能的認知を測定する尺度を作成し,信頼性と妥当性を検討することおよび,家族の非機能的認知と精神的健康の間に関連があるのかを確認することを目的とした。 尺度作成については,薬物使用者の家族7名,および家族を支援する医療専門職11名を対象に予備調査を行った。その後,薬物使用者の家族を対象に本調査を行った。154部配布し,74部を回収した(回収率:48.05%)。欠損値補完を行った結果,71名の家族が対象となった。G-P分析,平行分析,因子分析を行った結果,21項目3因子(第1因子:「将来や薬物使用者に対する否定的な考え(α=.93)」,第2因子:「家族の孤立(α=.90)」,第3因子:「責任(α=.83)」)からなる尺度が作成された。 再検査法の結果,Intraclass Correlation Coefficient(ICC)= .803(95%CI = .657~.890)であった。また,非機能的態度を測定する尺度(DAS24-J)との相関係数(r = .32~.34,p<.05)から収束的妥当性が,ストレスを包括的に評価する尺度(PSS)との相関係数(r = .37~.42,p<.01)から併存的妥当性が確認された。心理的ストレス反応を測定する尺度(K6)との相関係数(r = .34~.63,p<.01~05)から,薬物使用者の家族の非機能的認知が高くなると精神的健康が悪化することが示された。 本研究で作成した尺度は,信頼性と妥当性を備えた尺度であえるといえる。CRAFTを実施する際も,本研究で明らかとなった非機能的認知に焦点をあてることで,家族の精神的健康の改善に役立てていくことができると考えられる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)