2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18J11983
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮下 翔一郎 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | 重力理論 / ブラックホール / 量子重力 / 熱力学 / 分配函数 |
Outline of Annual Research Achievements |
一般相対性理論はそれまでの重力や時空の概念を劇的に変え、ブラックホールの存在や宇宙のダイナミクス等の様々な現象を予言した。しかしながらそれらはブラックホールの最終状態や宇宙の初期状態等の新たな問題を提起し、解決には重力の量子論が必要だとされている。しかしながら重力の量子論の完全な定式化は未だ成されていない。本研究の目的はブラックホールの量子論的な性質の解明に向けてhairyブラックホールと呼ばれるクラスのブラックホールの解析を行い、量子重力理論への示唆を得ることである。 研究は大きく分けて「熱力学の解析」と「computational complexityの解析」の2つである。「熱力学の解析」ではhairyブラックホールにおける熱力学的性質を 個々に解析することにより、重力系での熱力学における特徴・性質を抽出することを目標とする。「computational complexityの解析」では近年提唱された Complexity/Action対応の妥当性の検証をhairyブラックホールを用いて行うと共に、ブラックホールにおけるcomplexityという概念の重要性などを調べる。 最終年度の2019年度は「computational complexityの解析」をメインで行った。Einstein-Yang-Mills系に於いて帯磁したhairy BHのAction growth rateを計算し、境界のCFTのcomplexity growth rateとの関係を調べた。この結果から帯磁しているBHは(i)non-computer、もしくは(ii)地平線内部に(準)古典的な時空の終点が存在し、fast computerとなることを予想した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)