2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Influence of Chinese Seal Script Calligraphy on East Asia in the Qing Dynasty
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18J20125
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
曹 悦 関西大学, 東アジア文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | 清代中国 / 江戸日本 / 朝鮮王朝 / 篆書書法 / 影響 / 共通点 / 相違点 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の結論としては、当時の東アジア世界で、中国の篆書がどのように受容されたかをめぐって、日本と朝鮮との共通点と相違点を具体的に解明した。 第一、清代の中国篆書書法の復興思潮は、民間の書家や学者などによって興されたもので、支配階級はそれに介入しなかった。同じ時期の江戸日本では、篆書書法の復興は、まず幕府の統治政策の影響を受け、中国の篆書書法に関する書籍などが大量に日本に輸入され、種々多様な書籍が出版された。そのために、篆書書法が庶民階級にまで普及し、独自の篆書書法体系が生まれた。しかし、朝鮮王朝では、支配階級による監視体制が強固であったため、儒家思想や科挙制度などによる統治思想の下で、篆書法の地位が非常に高くなって、庶民層に大規模に普及することはなかった。 第二、文献面によると、江戸時代の日本は、初期に唐船による舶載や僧侶による交流などを通して、中国の伝統的な篆書書論を受け継ぎ、基本的には、中国篆書書論の復刻と出版が盛んになった。中期には、中国の篆書書論を部分的に抜粋して整理し、その上で自己の考えを述べ、独自の書論を形成し始めた。さらに後期になると、成熟した書論を形成し、自己の理論体系を創ることができた。同じ時期の朝鮮王朝は、燕行使を媒介にして、中国の伝統的な篆書書論を研究し、独自性も出てきたが、それは日本に比べて少なく、未だ基礎的な学習段階にあったといってよい。 第三、芸術面によると、江戸日本と朝鮮王朝は、清代の中国篆書の復古書風の影響を受け、中国古代の伝統的な篆書書法を手本としたが、未だ篆書書法の発展過程であるとはいえ、日本は成熟し、独自の「江戸文字」などを創造し始めた。これは篆書書法の発展の大きな成果であり、日本、中国、さらには東アジア地域の篆書書法の発展にとって、注目すべき独創性を付け加えたと言えるだろう。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)