2020 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study on kinetics of mechanochemical reaction using experimental and computational approaches
Project/Area Number |
18J21860
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
廣沢 文絵 大阪府立大学, 工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | メカノケミカル反応 / 反応速度論 / メカニカルプロセス / 数値計算 / 機械的エネルギー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で、遊星ボールミルを用いた亜鉛フェライトのメカノケミカル(MC)反応の反応速度を速度式で表し、MC反応の速度論的解析手法を提案した。そこで本年度は、提案した解析手法を実プロセスへ応用するための基礎的な検討を行った。得られた速度式は、亜鉛フェライトをMC合成するための最適なミリング条件の決定に利用できると考えられる。そこで、亜鉛フェライト合成反応に速度式を実際に適用したところ、10 rpsの回転速度では9.3 hのミリングで反応の終点に達することが予想でき、このことを実験で確認した。さらに、これらの最適なミリング条件において、微量のニッケルを加えた亜鉛フェライトを合成することができた。 亜鉛フェライトにニッケルを微量に加えることで、亜鉛フェライトの誘導加熱特性が向上した。そこで、亜鉛フェライトの組成が誘導加熱特性に及ぼす影響を系統的に検討するために、7種類のレアアース(RE)をそれぞれ微量に加えたフェライトを液相合成し、それらの誘導加熱特性を評価した。REの種類と置換量を調整することで、亜鉛フェライトの誘導加熱特性を制御できることが示唆された。 MC反応に加え、遊星ボールミルを用いた乾式粉砕プロセスに対して機械的エネルギーを用いた解析手法を提案し、その手法の実プロセスへの応用を検討した。昨年度までの研究で蓄積した機械的エネルギーの数値計算結果から、粉砕に要する機械的エネルギーを、粒子とボールの直径比、および粒子とボールの充填質量比(BPR)を変数とする経験式で表した。本経験式から、粒子直径とボール直径の変動がBPRの変動よりも機械的エネルギーに大きな影響を及ぼすことがわかった。さらに、遊星ボールミルを用いた実際の乾式粉砕プロセスにおいて、本経験式をもとに適切なボールの直径と個数を決定し、粉砕の進行に応じて適切に使用することで、粉砕速度の低下を抑制することができた。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)